このリリースの変更点

AutoCAD Map 3D toolset の 2019 リリースでは、ユーザを重視した拡張機能が製品全体に導入されています。具体的には、次の拡張機能が導入されています。

ポリゴンの中点グリップのサポート

AutoCAD Map 3D 2019 toolsetは、ポリゴン フィーチャで中点グリップをサポートします。中点グリップの編集オプションは、ストレッチ、頂点の追加、円弧への変換、および線分への変換です。

CityGML および Google KML ファイルの読み込みおよび書き出しのサポート

AutoCAD Map 3D 2019 toolsetでは、CityGML および Google KML データを読み込み、CityGML および Google KML ファイル形式でデータを書き込むことができます。

座標系の機能強化

AutoCAD Map 3D 2019 toolsetでの座標系の機能強化を以下に示します。
  • ノバスコシア州座標系のサポート:
    • NS.NAD83.2010.UTM.20N
    • NS.NAD83.2010.MTM.5
    • NS.NAD83.2010.MTM.4
    • NS.NAD83.1997.MTM.5
    • NS.NAD83.1997.MTM.4
    • NS.ATS77.MTM.5
    • NS.ATS77.MTM.4
  • 8 つのミネソタ州の郡座標系の有効範囲
  • オーストラリア GDA 2020 のサポート
  • 221 のウィスコンシン州の郡 HPGN 座標系の廃止
  • EPSG 9.0 の更新
  • OSGB1936 から ETRS89 への変換のサポート
  • ドイツ鉄道参照系および関連座標系を追加

FDO Oracle プロバイダの新しいバージョンのサポート

FDO Oracle プロバイダのサポートを新しいバージョンまで拡張しました。
  • FDO Oracle Provider: Oracle 12.2.0.1
    注: Oracle 12.2 の既知の問題が原因で、Oracle 12.2 でインダストリ モデルのジョブを操作するためには次に説明されている回避策に従う必要があります。

    次の SQL コマンドを実行することにより、"_allow_inserts_with_UPDATE_CHECK" を True に設定してシステムを構成します。

    ALTER SYSTEM SET "_allow_insert_with_update_check"=TRUE scope=spfile

    次に、データベースを再起動します。

高解像度(4K)モニタのサポート

4K 以上のディスプレイ モニタで暗色のテーマと明色のテーマの表示を可能な限り最適にするために、リボンおよびステータス バーの一部のアイコンが更新されました。

その他の拡張

AutoCAD Map 3D 2019 toolsetでは、以下の問題も解決されています。
  • グラフィックス生成処理のメモリ使用量が増大していました。
  • 他のジョブでの更新でグラフィックスが生成されていました。
  • 大きなジョブが有効になっているデータベースのテンプレートでフィーチャの更新や削除をすると、AutoCAD Map 3D toolsetはその処理に時間がかかっていました。
  • 領域から複雑なポリゴンを選択することによってジョブの範囲を作成すると、クラッシュが発生していました。
  • 頂点をストレッチすると、他の頂点も一緒に移動しました。
  • 円弧に対して頂点をストレッチすると、オフセットされました。
  • 回転したラスター ファイルは、塗り潰された直交フレームに表示されていました。
  • ソース画層に結合が含まれている場合、一括コピーに失敗することがありました。
  • AutoCAD Map 3D toolsetで図面を再度開くと、地理的位置がシフトされました。
  • MAPTOACAD 中に ANSI31 ハッチングが誤った尺度と方向で書き出されました。
  • MAPTOACAD 操作中に、フィーチャ ラベルとともに書き出されたシンボルは、DWT ブロックに置き換えられませんでした。このため、グローバル幅がなく、別のブロック名が付けられていました。
  • MAPSYMBOLIMPORTEXPORT コマンドがシンボルを正しく置き換えていませんでした。
  • インダストリ モデル フォームでは、複数の詳細テーブルを持つコンボボックス コントロールの場合、[詳細の並べ替え順]の設定が FID 以外の属性で機能しませんでした。
  • コンボボックス コントロールの DETAILFILTER 文が、フォームおよびデザイナー プレビューで異なる構成になっていました。
  • オーバーレイ解析実行時に、一部のデータの交差で AutoCAD Map 3D toolsetが誤った結果を作成していました。
  • ケーブルの分割操作によって、誤ったデバイスが分割ケーブルに関連付けられていました。
  • 同じ位置に複数の点をディジタイズする場合に内部構造が自動的に生成されるかどうかは、データベース テーブルで設定するフィールド値によって決まるようになりました。
    注: この機能をオンにするには、TB_INFO テーブルにアクセスし、レコードを 1 つ追加して、パラメータを ALLOW_DUPLICATE_DEVICE に、Value_numer を 1 にそれぞれ設定します。この機能をオフにするには、Value_numer を 0 に設定します。
  • FEMA WMS サービスに接続するときに、AutoCAD Map 3D toolsetで SSL 接続エラーが発生していました。
  • WFS サービスのいくつかの属性値が、AutoCAD Map 3D toolsetで正しく表示されませんでした。
  • スタイル設定された FDO データが、回転されたビューポートでは表示されなくなっていました。