状況によっては、Maya の既定の設定を変更して、別のスケールを使用するソフトウェアが含まれているワークフローを簡易化したり、インペリアル単位などの他の計測単位に対応したりすることが必要な場合があります。
Unreal ゲーム エンジン
Unreal ゲーム エンジンに一致するように Maya のグリッド ラインを変更するには
- 1 Unreal 単位(uu)は 1 センチメートル(cm)であるため、Maya の作業単位がセンチメートル(Maya の既定値)に設定されていることを確認してください。(設定/プリファレンス(Settings/Preferences)ウィンドウの設定(Settings)プリファレンスセクションの作業単位(Working Units)を変更します。)
- グリッド オプション(Grid options)を開きます()。
- グリッド ラインの間隔(Grid Lines Every)を 10.000 に設定します。
Unity3D ゲーム エンジン
Unity3D と Maya はいずれもメートルの作業単位を使用するため、Maya の作業単に(Working Units)を変更する必要はありません。
ただし、Unity に書き出す場合は、FBX の書き出し(FBX Export)ウィンドウで書き出し設定もセンチメートルに設定してください。 こうすると、シーンの単位がメートルに、書き出し設定がセンチメートルになるため、シーンを Unity3D に取り込むときに、スケール係数は 0.01 でなく 1 になります。
- 書き出すには、ファイル > Unity に送信(File > Send to Unity)オプションを使用します。「シーンを Unity に書き出す」を参照してください。
3ds Max のスケーリング
3ds Max には、システム(System)と表示(Display)の 2 つの単位設定があります。ただし、Maya と異なり、3ds Max では作業単位としてインチが使用されます。3ds Max の表示単位をセンチメートルに変更して、既定のシステム単位であるインチをそのままにしておくと、他のソフトウェア アプリケーションとの間でファイルを交換するときに問題が生じます。
Maya と 3ds Max 間でデータを移動する場合は、.fbx 形式が使用されます。この場合は、3ds Max のシステム単位の設定を Maya の作業単位に一致するように変更してください。
フィートとインチで作業する
Maya の既定の作業単位をセンチメートルに維持したままグリッドをフィードおよびインチに変更するには
- を選択して、グリッド オプション(Grid Options)を開きます。
- 長さと幅(Length and Width)を 1.0 に設定します。これは、グリッド全体のサイズを表します。
- グリッド ラインの間隔(Grid Lines Every)を 30.48 に設定します。これは、1 フィートが 30.48 センチメートルと等しいためです。
- サブディビジョン(Subdivisions)を 12 に設定します。こうすると、グリッドが 1 フィート四方の正方形に分割され、12 インチごとに 1 つのサブディビジョンが作成されます。
- 大きなシーン
- 大きなシーン(都市など)では、実世界のスケールをセンチメートル単位で操作することは困難です。取り扱う値が著しく大きくなり、精度に誤差が生じることがあるためです。
- このような場合は、単位をメートルに設定して、リニア単位をセンチメートルに設定すると、うまくいくことがあります。
- キャラクタおよびスケール
- 通常は、精度の問題が生じないように、キャラクタの高さは 10 単位にする必要があります。
- アニメーションおよびスケール
- Maya の内部では 1 cm を表すのに 1 単位を使用しているため、アニメートされたキャラクタがシーン内で占める距離が長い場合は、スケールが小さすぎることがあります。この場合は、1 単位を 1 m に切り替えてください。もちろん、1 cm から 1 m に切り替えると、長い距離を占めるアニメーションがシーンの原点から離れた場合に精度上の問題が生じます。ただし、カメラではなくアクターを中心としてセットをアニメートする場合は、この方法を検討する価値があります。
- クリッピング プレーン
- 実世界のスケールでセンチメートル単位で作業している場合は、クリッピング プレーンを調整しなければならない可能性があります。正投影カメラが被写体に近づきすぎている可能性があるため、位置を確認してください。シーンをメートルに変換した場合は特に、この調整が必要になります。「クリッピング プレーン」を参照してください。