収縮補正

収縮補正とは、金型を作成するときの、金型メーカーが指定した収縮許容値のことです。

たとえば、次のようになります。

成形品の長さが 100 mm であり、金型メーカーが 2% の収縮を予期している場合、作業者は実際のキャビティ寸法が 102 mm になるように切り取り、収縮後の最終的な成形品の長さが 100 mm となることが期待されます。実際に発生する収縮の量は、保圧の程度、ゲートが固化する速さ、材料の温度とプロパティ(一部の材料は他の材料より収縮量が多い)によって異なります。したがって、金型メーカーからの 2% の収縮予測は、経験に基づく推測にすぎません。

成形品の CAD モデル(長さ 100 mm)があり、Moldflow 解析を設定する場合、高い充填圧力を使用すると、Moldflow 解析で最終的な成形品の長さが 98.3 mm (1.7 mm の変位量値)と予測されることが考えられます。金型メーカーが 2% の収縮係数を適用していることを知っているものとします。これによる成形品寸法への影響を確認し、元の設計と比較する場合は、変位量結果の収縮補正フィーチャーを使用してください。