プレス変位(オーバーモールディング): XY プロット結果

プレス変位(オーバーモールディング): XY プロット結果は、プレスが基準(初期)位置から、金型-キャビティの空間が減少する(圧縮される)圧縮過程完了時の最終位置まで移動した距離を示します。

この結果は、オーバーモールディング段階に射出圧縮を選択したときに、射出圧縮オーバーモールディング解析で生成されます。

この結果の使用法

この解析では金型開閉過程は考慮されないため、プレスの後退はありません。プレス変位の最小値はゼロで、最大値はプレス オープン距離です。プレス変位が最大値に達すると、プレスはそれ以上は前進しません。プロセスの終了まで、プレスは静止状態になります。

注: XY グラフにプロットされるタイム ステップ数は、充填過程[標準結果の数]オプションと、保圧過程の[標準結果の数]オプションで指定した入力値によって決まります。

出力する標準結果の数を指定するには、

  1. [プロセス設定] ([ホーム]タブ > [成形プロセス設定]パネル > [プロセス設定])をクリックします。
  2. 必要に応じて[次へ]をクリックして[圧縮設定]ページを表示します。
  3. [アドバンス オプション]をクリックします。
  4. [ソルバー パラメータ]グループで[編集]をクリックして、[中間出力]タブを選択します。

確認事項

ここでの目的は、プレス オープン距離として入力した値と等しいまたはこれにできるだけ近い値のプレス変位結果を生成することです。これらの値が等しい場合、成形品の肉厚は、指定した設計肉厚と同じになります。

プレス変位結果がプレス オープン距離に十分に近い値ではない場合、入力値を調整して解析を再実行し、結果を再検討します。

次の式を使用して、最終成形品肉厚が設計肉厚に近似しているかを判断できます。

例: 次の設定および結果の場合

注: 設計肉厚 + プレス オープン距離 (入力) - プレス変位 (結果) = 最終成形品肉厚
最終成形品肉厚は 0.62mm となります。最終成形品肉厚は、設計肉厚よりも 3.3% 大きくなります。この誤差が過剰である場合は、次のプロセス設定を 1 つ以上調整して、解析を再実行します。
  • プレス オープン距離を短くする。
  • プレス待機時間を短くする。キャビティに材料が過剰に射出される前に、プレスを早く閉じることができます。
  • プレス速度を速くする。プレスを早く閉じることができます。
  • プレス圧縮力を大きくする。材料をさらに圧縮できます。
  • 保圧後に射出位置を開いたままにする。余分材料を締め出すことができます。
  • 充填体積 % による速度/圧力切り替えを小さくする。キャビティに射出される材料を少なくできます。
  • 充填時間を長くする。流量を少なくできます。