ヒケ(オーバーモールディング)結果

対象製品: 2018.3 Update 以降

ヒケ(オーバーモールディング)結果には、オーバーモールディング コンポーネント上でシミュレーションされたヒケが表示されます。

これらの結果を生成するには、オーバーモールディング コンポーネントを含む 3D モデルをインポートし、成形プロセスとして[熱可塑性樹脂オーバーモールディング]を選択し、[オーバーモールディング保圧]を含む解析順序を選択します。

ヒケ予測(オーバーモールディング)結果では、オーバーモールディング コンポーネントにおけるヒケの深さの計算値が表示され、深さの違いの詳細が示されます。

ヒケのシェーディング(オーバーモールディング)結果では、成形品におけるヒケが線とマークで表示され、実際の外観がより明確に示されます。

これらの結果では、裏面にある形状が原因で発生するヒケおよびボイドの存在と位置が示されます。通常、ヒケは、成形品厚肉部、リブ、ボス、内部フィレットなどの反対側に発生します。この結果には、局所的な厚肉領域が原因で発生するヒケは表示しません。

注: より明確にヒケを表示するには、[ヒケのシェーディング(オーバーモールディング)]結果のプロパティをシェーディングから等高線に変更します。

この結果の使用法

ヒケは強度不良ではなく外観不良であるため、オーバーモールディング コンポーネントの外観の設計仕様に対して結果を評価します。表面に明るい色やテクスチャを使用して、ヒケが目立たないようにできます。

結果指標は、発生するヒケの深さの程度を表します。これには、材料、成形品形状、射出位置からの相対位置、および充填条件が影響します。これらの条件を個別に変更することで、ヒケ発生要因が特定されます。

一般に、リブの肉厚が主要部の 60% 以下の場合、重大なヒケが発生する可能性は低いと考えられます。

ヒケの削除または低減ができない場合は、ヒケを目立たなくすることができます。この方法としては、ヒケ発生箇所にシボ加工を施すなどの対策を取ります。

ヒケ予測(オーバーモールディング)の結果。

確認事項

ヒケの発生の改善方法
  1. 厚肉部を削除する、表面と交差する厚肉部を薄くするなどのデザイン変更を行う。

  2. 問題領域またはその付近にゲートを移動する。これで、ゲート間の薄肉部および問題領域が固化する前に、十分な保圧を加えることが可能となる。

  3. ゲートとランナー寸法を大きくしてゲートの固化時間を延長して、これで、より多くの樹脂をキャビィティに充填できる。

  4. 金型と樹脂の温度を下げる。または、より粘性の低い樹脂を使用する。