Maya でアニメートする場合、キーのタイミングを追跡する必要があります。Maya は各フレームの時間値を、ティックと呼ばれる 64 ビットの整数表現に内部で変換します。
ティック
ティックは Maya における時間の最小の増分単位であり、それぞれが 1 秒の 1/141,120,000 を表します。つまり、Maya は 1 秒間に 141,120,000 ティックをカウントするので、フレーム レートが 24 フレーム/秒(fps)の場合、フレーム当たりのティックは 5,880,000 (tpf)になります。
Maya で使用される 1 秒間のティック数は常に同じ値ですが、フレーム当たりのティック数は選択した再生速度に応じて変化します。選択された再生速度に対して Maya が使用するフレームあたりのティック数を計算するには、tps (141,120,000)を、使用している再生速度で除算します。
たとえば、15 fps の場合は 9,408,000 tpf (141,120,000/15)になります。
29.97 fps のような整数以外の(丸められた)フレーム レートにこの式を使用すると、結果として整数(5 など)が得られないことがあります。これは、Maya で表すことができない小数のフレーム レートがあるためです(25.55 など)。Maya でティック値を近似する必要がある場合はいつでも、時間にアスタリスク * を付けて表示されます。
ただし、Maya のティックは非常に小さい(1 秒の 1/141,120,000 である)ため、小数のフレーム レート(24.976 や 29.97 fps など)を使用している場合でも、精度は極めて高くなります。
注: 数値のオーバーフローやアンダーフローの問題を回避するため、ティックは強制的に 64 ビット整数(符号付き)の範囲内に収まるように調整されます。
時間の精度およびバイナリ ファイルの形式
下位互換性を維持するために、シーンを Maya ASCII (.ma)ファイルとして保存することをお勧めします。Maya 2018 以降では、バイナリ ファイルは 64 ビット フォーマットで保存されるため、Maya バイナリ ファイル(*.mb) は以前のバージョンの Maya と互換性がありません。