方向動作

方向動作によって、代理オブジェクトの動きに関係なく回転を制御できます。通常、代理オブジェクトは動く方向を向きます。方向動作を使用すると、他の動作で生成されるパスに影響を与えることなく代理オブジェクトの回転動作に対して制限を指定するとことができます。たとえば、方向動作の設定を使用して、ある方向に向かって移動する代理オブジェクトを、進行方向とは別の方向に向けることができます。

注: これらの設定は代理オブジェクトが使用する、探査動作や回避動作などの他の動作で生成されるパスには影響しません。設定は、パスを通る際に代理オブジェクトの方向にのみ影響します。

インタフェース

[ヘッディング](Heading)領域

以下のコントロールを使用して、代理オブジェクトが垂直軸上で回転する方法を制御します。既定値では、正面は絶対的に定まり、値 0 でワールド座標での正の X 軸を指定します。したがって、-90 を指定すると負の Y 軸、90 では正の Y 軸、180 または -180 は負の X 軸になります。

上から見た絶対的正面

たとえば、代理オブジェクトに正の X 軸と正の Y 軸との間で回転させたい場合、[最大ヘッディング](Max Heading)に 0 および[最小ヘッディング](Min Heading)に 90 を設定します。

[相対値](Relative)チェック ボックスにチェックマークを付けることにより、方向動作が有効なときの代理オブジェクトの正面に相対的な量で、正面の制限を指定することもできます。

相対値
このチェック ボックスにチェックマークが付いている場合、[ヘッディング](Heading)の設定値は動作が有効なときの代理オブジェクトの正面に相対的に適用されます。チェックマークが付いていない場合、設定値は絶対的に定まります。既定値ではチェックマークが付いていません。
最小ヘッディング
最小許容ヘッディングです。この数は[最大ヘッディング](Max Heading)値よりも小さくなければなりません。既定値は 180 です。範囲は -180 ~ 180 です。
最大ヘッディング
最大許容ヘッディングです。この数字は、[最小ヘッディング](Min Heading)値よりも大きくする必要があります。既定値は 180 です。範囲は -180 ~ 180 です。
[最大ヘッディング速度](Max Heading Vel)
代理オブジェクトのヘッディングがフレームごとにどれだけ変化するかを指定します。角加速および角減速を制御します。既定値は 180 です。
[ヘッディング応答速度]
オブジェクトが移動する方向へヘッディングが追随する速さを決定します。値 1.0 は最大応答性を意味し、制限の範囲内で代理オブジェクトが移動する方向を指します。一方、低い値を設定すると応答性が落ちます。既定値は 1 です。範囲は 0 ~ 1 です。

[ピッチ](Pitch)領域

以下のコントロールは、代理オブジェクトの軸の左右への回転に影響します。

相対値
このチェック ボックスにチェックマークが付いている場合、[ピッチ](Pitch)の設定値は動作が有効なときの代理オブジェクトのピッチに相対的に適用されます。チェックマークが付いていない場合、設定値は絶対的に定まります。既定値ではチェックマークが付いていません。
最小ピッチ
代理オブジェクトの最小傾斜または下傾角度です。この数字は、[最大ピッチ](Max Pitch)値よりも小さくする必要があります。既定値は -180 です。範囲は -180 ~ 180 です。
最大ピッチ
代理オブジェクトの最大傾斜または下傾角度です。この数字は、[最小ピッチ](Min Pitch)値よりも大きくする必要があります。既定値は 180 です。範囲は -180 ~ 180 です。
最大ピッチ速度
代理オブジェクトのピッチがフレームごとにどれだけ変化するかを指定します。角加速および角減速を制御します。既定値は 180 です。
ピッチ応答速度
オブジェクトが移動する方向にピッチがどれだけ速く追跡するかを指定します。値が 1.0 のとき、反応は最大になり、(制限の範囲内で)代理オブジェクトが移動する方向を向きます。値が小さいほど、反応が鈍くなります。既定値は 1 です。範囲は 0 ~ 1 です。

[バンク](Banking)領域

以下のコントロールは、代理オブジェクトの軸の前後への回転に影響します。バンクは主にヘッディングの変更の結果です。

最大バンク
代理オブジェクトが傾くことができる最大度数です。既定値は 30.0 です。
最大バンク速度
代理オブジェクトのバンク角度がフレームごとにどれだけ変化するかを指定します。角加速および角減速を制御します。既定値は 3.0 です。
回転ごとのバンク
回転角度の機能として代理オブジェクトが現在のフレームで傾く度数です。たとえば、[回転ごとのバンク](Bank per Turn)が 1 の場合、代理オブジェクトは所定のフレームで 1 度回転するごとに 1 度傾きます。既定値は 1.0 です。