既定では、システムは表示座標を絶対モードでアドレス指定します。これは、情報ラインの移動プロンプトの一部に「ABS」と示されることで識別できます。アドレス指定を絶対モードで行うと、オブジェクトは指定したグリッド位置に移動されたり、3 つのそれぞれの軸に対して指定した絶対度値に回転されたり、元のサイズに基づいてスケーリングされたりします。
オブジェクトを、3 つの軸のうちの 1 つの軸では回転させずに、残りの 1 つか 2 つの軸のみで回転させるには、変更させない軸の現在の値を再入力する必要があります。
たとえば、オブジェクトの現在の X 軸と Y 軸の回転角度が 45° である場合、このオブジェクトの X 軸の回転角度を 65° に変更するには、プロンプト ラインに回転値を 65, 45, 0 と入力し、 キーを押します。ただし、後続の 0 は省略可能なので、この場合は 65、45 の後に
キーを押しても同様に動作します。
入力する移動値の直前に小文字の「r」を付加することによって、いつでも相対アドレス指定モードに切り替えることができます。情報ラインには、相対モードのアドレス指定を受け付けたことを意味する「REL」が示されます。相対アドレス指定モードの場合、オブジェクトは現在の回転角度に対し、各軸に指定した値だけ回転します。
他の軸の現在の回転位置を変更せずに、1 つか 2 つの軸のみの現在の回転角度を変更するには、変更させない軸の値に 0 と入力する必要があります。
たとえば、オブジェクトの X 軸と Y 軸の回転角度が 45° である場合、現在の位置に対して X 軸をさらに 4° 回転させるには、回転値を 4, 0, 0 と入力し、 キーを押します。Y 軸と Z 軸の値を 0 としているため、この 2 つの軸の位置は調整されません。