シェルは、特殊なモデリング操作やソリッド モデリング パッケージへの書き出しに使用できる特殊な種類のサーフェスまたはサーフェスの集合です。
シェルは隣接する NURBS サーフェスの集合です。シェルにステッチされたサーフェスは、どこかの点でシェルを構成している別のサーフェスのエッジと結合していなければならない。
シェルは DAG でシングル ノードとして保存されます。
シェルは開いている状態の場合も閉じた状態の場合もあります。閉じたシェルでは法線がつねに外側に向いているはずです。これは、ブーリアン演算の際に必要な状態です。
シェルの主な用途は以下のとおりです。
CAD パッケージへのデータ変換機能を向上させるため
CAD パッケージの中には、通常のトリミングした NURBS サーフェスよりシェルの方にうまく対応できるものがあります。
ブーリアン演算の準備をするため
ブーリアン ツール(Shell substract、Shell intersect、Shell union)はシェルにだけ対応しています。単純にサーフェスをシェルにステッチしてブーリアン演算を実行すると、サーフェスからステッチがはずれてしまうことがよくあります。
サーフェス間の隣接状態を確認するため
サーフェスが隣接の許容差内にあるときだけ、サーフェスをシェルにステッチすることができます。
この許容差が正しく設定されているときに、グループ化したサーフェスがすべてシェルにステッチされるかを確認すれば、そのサーフェスが正しく書き出されてシェルを構築するかどうか簡単に確認できます。
ステッチされたシェルの開いているエッジを特定するため
Object Edit > Query Edit
の順に選択して、シェルの開いているエッジを確認します。シェル内のギャップは、赤の矢印で分かりやすく示されます。

シェルには以下のような制限事項があります。
Shell Stitch Options オプション ウィンドウによっては、ステッチされたシェルがオリジナルのサーフェスと正確に一致しないことがあります。
この場合には、ステッチを解除してもオリジナルのサーフェスと正確に一致するサーフェスが作成されることはありません。
シェルの CV は編集できません。シェルのサーフェスのシェイプを変更する必要があれば、シェルのステッチを解除してください。
シェルのサーフェスのアイソパラメトリック カーブをほかのツールの入力として使用することはできません。
Square や Rail Surface などのツールではシェルとの連続性を維持できません。
シェル上またはシェルとほかのサーフェス間には、フィレット サーフェスを作成できません。
オブジェクトをステッチしてスケーリングした後でステッチを解除した場合、そのオブジェクトをもう一度ステッチすることはできません。これは、スケーリング操作によってサーフェス間のギャップが大きくなり、これによってその後のステッチ操作が失敗しているためです(現在の許容設定の範囲内)。このような場合は、最初にステッチをする前にオブジェクトをスケーリングしてください。