ActiveX オブジェクトにはメソッドもあります。メソッドは、特定の種類のオブジェクトに対して使用できるアクションです。メソッドの中には、ほとんどの AutoCAD 図面オブジェクトに適用できるものがあります。たとえば、(対称軸を基準にオブジェクトの鏡像イメージを作成する)Mirror メソッドや(指定したベクトルに沿って図面オブジェクトを移動する)Move メソッドは、ほとんどの図面オブジェクトに適用できます。これに対して、既存のオブジェクトから指定した距離に新しいオブジェクトを作成する Offset メソッドは、円弧、円、楕円、線分のようないくつかのクラスの AutoCAD オブジェクトにのみ適用されます。
VLISP では、ActiveX メソッドを AutoLISP 関数で実現します。VLISP のマニュアルの中で ActiveX 関数をたくさん見ることになりますが、ActiveX 用語では、常に ActiveX 関数をメソッドと呼ぶということを覚えておいてください。
特定のタイプの AutoCAD オブジェクトにどのメソッドやプロパティを適用するかを決めるには、 『ActiveX/VBA リファレンス』を参照してください。このリファレンスは、AutoCAD のヘルプ システムから、または Program Files¥Common Files¥Autodesk Shared¥ja-jp フォルダ内の acadauto.chm ファイルを開くことで利用できます。
おそらく ActiveX を使用して VLISP プログラムを開発しているときは常に、 『ActiveX/VBA リファレンス』を開いておくことになるでしょう。AutoCAD の Help フォルダから acadauto.chm を開くと、VLISP のオンライン ヘルプを使用しているときにこのリファレンスを開いたままにしておくことができます。