イメージの表示速度を上げるには、イメージの表示品質を変更したり、現在必要のないイメージを非表示にしたり、イメージのタイリングを使用したり、イメージを選択したときにイメージ全体がハイライト表示されないようにします。
イメージの表示速度を上げるために、イメージの品質を既定の高画質からドラフト画質に変更できます。ドラフト画質モードではイメージが粗くなりますが(イメージ ファイルの種類によって異なります)、高画質モードより短時間で表示できます。イメージの品質をコントロールするには、IMAGEQUALITY[イメージ画質]コマンドを使用します。
[オプション]ダイアログ ボックスの[表示]タブにある特定のオプションをオンまたはオフにすると、ラスター イメージを True Color(1 ピクセルあたり 24 ビット または 32 ビット)で表示するときの品質が向上します。イメージが最高の品質で表示されるように設定しておくと、再作図時間が大幅に長くなります。パフォーマンスを向上するため、図面で作業中のシステム ディスプレイの色数を減らしてください。
現在の作図では必要のないイメージを非表示にすることで、再描画の速度を上げることができます。非表示のイメージは、表示も印刷もされず、図面の境界だけが表示されます。現在のビューポートのユーザ座標系(UCS)にかかわらず、イメージを非表示にできます。
大きいイメージを複数の小さい部分(タイル)に分割したものをタイル イメージといいます。タイル化されていないイメージに比べ、タイル イメージは非常に短時間でロードできます。イメージのプロパティを変更すると、変更した部分のみが再作図されるので、再作図時間の短縮につながります。TIFF(タグ付きイメージ ファイル形式)は、プログラムがサポートしている唯一のタイル形式です。TIFF リーダーは、次のすべてのイメージをサポートしています。
ほとんどのイメージ走査ツールで、タイル化された TIFF イメージを保存できます。イメージ タイルは、64 x 64 ピクセル以上、512 x 512 ピクセル以下でなければなりません。CALS Type II など、他のタイル形式に対応したファイル リーダーはサードパーティから入手できます。
[オプション]ダイアログ ボックスの[表示]タブの[ラスター イメージのフレームのみをハイライト表示]オプションを使用すると、ラスター イメージを選択したときに、イメージ全体をハイライト表示するか、イメージ フレームだけをハイライト表示するかを指定できます。システム変数 IMAGEHLT を直接設定することもできます。既定では、システム変数 IMAGEHLT が 0(ゼロ) (ラスター イメージのフレームだけをハイライト表示)に設定されています。イメージ全体のハイライト表示をオフにすると、パフォーマンスが向上します。