概要 - ObjectARX アプリケーション

ObjectARX® (AutoCAD Runtime Extension)は、アプリケーション開発用のコンパイル言語プログラム環境です。この環境では、AutoCAD ベースの製品と同じアドレス空間でコンパイルしたプロジェクトをロードおよび実行できるので、作成したプログラムから核となる AutoCAD データ構造とコードを直接操作できます。

ObjectARX ライブラリでは、AutoCAD ベースの製品のオープン アーキテクチャを利用しており、データベース構造、グラフィックス システム、ジオメトリ エンジンに直接アクセスして、クラスと機能を実行時に拡張できます。さらに、組み込みコマンドや新しい AutoLISP 関数とまったく同じように操作できる新しいコマンドを定義できます。

ObjectARX ライブラリを、AutoCAD ベースの製品がサポートしている AutoLISP、ActiveX、Managed .NET などの他のプログラミング インタフェースと一緒に使用することができ、複数の API 間の統合を可能にします。

注: ActiveX および Managed .NET は Windows でのみサポートされています。

ObjectARX アプリケーションには、C++ または Objective-C の知識と、Windows の場合は Microsoft Visual Studio あるいは Mac OS の場合は Xcode などの統合開発環境(IDE)が必要です。AutoLISP アプリケーションとは異なり、ObjectARX アプリケーションは、AutoCAD ベースの製品にロードする前にコンパイルする必要があります。コンパイルされた ObjectARX アプリケーションは、拡張子 .arx が付いたダイナミック リンク ライブラリ ファイルです。ObjectARX アプリケーションのデバッグは、ObjectARX アプリケーションのデバッグ バージョンが AutoCAD ベースの製品にロードされたときに、Microsoft Visual Studio または Xcode で実行することができます。

ObjectARX アプリケーション ファイルをデバッグし、他のユーザが使用する準備が整ったら、ObjectARX アプリケーションのリリース バージョンを構築する必要があります。