DWG は、AutoCAD ベースの製品で作成されたブロックや 2D/3D デザインを保存するために使用されるネイティブの図面ファイル形式です。DWG形式は 2、3 年ごとに更新されます。
AutoCAD ベースの製品は、さまざまなバージョンの DWG ファイル形式の読み書きをサポートしています。バージョンについて理解することは、クライアントや社内の他のユーザとファイルを共有するときに重要です。一般に、図面ファイルは「前方互換性」があります。これは、製品の旧リリースで作成された図面は、最新のリリースで開くことができるということを意味しています。しかし、最新のリリースで作成された図面ファイルには、製品の旧リリースとの「後方互換性」がないことがあります。
AutoCAD ベースの製品の旧リリースを使用している他のユーザと作業する必要がある場合は、SAVEAS[名前を付けて保存]コマンドを使用して図面を旧図面ファイル形式で保存する必要があります。たとえば、まだ AutoCAD 2016 を使用している下請け業者と作業している場合は、その業者と共有しているすべての図面が旧形式である AutoCAD 2013 図面ファイル形式で保存されていることを確認する必要があります。
次の表に、AutoCAD ベースの製品のユーザと図面ファイルを共有する場合に使用すべきファイル形式の概略を示します。
図面ファイル形式 | AutoCAD ベースの製品リリース |
---|---|
AutoCAD 2018 | AutoCAD 2018 ベースのプログラムから AutoCAD 2022 ベースのプログラムまで |
AutoCAD 2013 | AutoCAD 2013 ベースのプログラムから AutoCAD 2017 ベースのプログラムまで |
AutoCAD 2010 | AutoCAD 2010 ベースのプログラムから AutoCAD 2012 ベースのプログラムまで |
AutoCAD 2007 | AutoCAD 2007 ベースのプログラムから AutoCAD 2009 ベースのプログラムまで |
AutoCAD 2004 | AutoCAD 2004 ベースのプログラムから AutoCAD 2006 ベースのプログラムまで |
AutoCAD 2000 | AutoCAD 2000 ベースのプログラムから AutoCAD 2002 ベースのプログラムまで |
AutoCAD R14 | AutoCAD R14 と AutoCAD LT 97/98 |
AutoCAD R12 DXF | AutoCAD R13 と AutoCAD LT 95 |
AutoCAD R12 DXF | AutoCAD R12 と AutoCAD LT R2 |
AutoCAD ベースの製品の複数のリリースを使用しているオフィスで作業するときは、ファイルを保存するときに使用する既定のファイル形式を設定することができます。既定のファイル形式を設定するオプションは、[オプション]ダイアログ ボックスの[開く/保存]タブの[ファイルの保存]領域にあります。[名前を付けて保存]ドロップダウン リストからファイル形式を選択すると、次のコマンドに影響します。
既定のファイル形式を設定しても、次のコマンドには影響しません。
旧リリースでオブジェクトを利用できるようにしたい場合は、回避策として、次のようにしてください。
SAVEAS[名前を付けて保存]コマンドは、図面をあるファイル形式から別のファイル形式に保存する場合は使用できますが、別の形式で保存する必要がある複数の図面を交換する場合は効率的ではありません。このような場合は、次のいすれかの方法を使用して、複数の図面を異なる図面ファイル形式に保存します。