この例の手順は、AutoCAD の Romans フォント ファイルをベースにしていますが、どのフォントについても、ほぼ同じ方法を使用します。次に示す手順により、フォントに 4 つの新しいシェイプ定義を追加します。各シェイプ定義は、それぞれ super_on(上付きオン)、super_off(上付きオフ)、sub_on(下付きオン)、sub_off(下付きオフ)で、それらは後に続く文字の位置とサイズをコントロールします。この例では、分かりやすくするために、左右の角括弧文字([ と ])と左右の中括弧文字({ と })を新しい文字に置き換えます。しかし、他の文字を置き換えたり、または拡張範囲(ASCII コード 128 から 256)内のシェイプ番号を使用することもできます。拡張シェイプ番号を使用するときは、新しい文字の入力に %%nnn 方式(nnn は文字の ASCII 値)を使用する必要があります。
左右の角括弧は、ASCII 値が 91 と 93(フォントが Unicode の場合、16 進値の 05B と 05D)です。また左右の中括弧の ASCII 値は 123 と 125(16 進値の 07B と 07D)です。
*UNIFONT,6,Extended Simplex Roman for UNICODE 21,7,2,0 21 + 7 = 28, then 28 / 2 = 14. This number is used later.
*91,8,super_on 2,8,(0,14),003,2,1,0 *93,8,super_off 2,004,2,8,(0,-14),1,0 *123,8,sub_on 2,8,(0,-14),003,2,1,0 *125,8,sub_off 2,004,2,8,(0,14),1,0
上記の 14 と -14 という値に注目してください。これらは仮想のペンの Y 軸オフセットです。値 14 は、このフォントの文字の最大高さの半分であり、上付き文字と下付き文字の場合は一般にこの値を使用します。値は各フォント ファイルごとに計算する必要がありますが、必要に応じて修正できます。
シェイプをコンパイルして適切なスタイルを定義すると、角括弧([ および ])および中括弧({ および })を入力することにより、新しいペンアップ コマンドおよびペンダウン コマンドを使用できます。[ (左角括弧)を入力すると上付き文字が開始され、] (右角括弧)を入力すると上付き文字から標準に戻ります。{ (左中括弧)を入力すると下付き文字が開始され、} (右中括弧)を入力すると下付き文字から標準に戻ります。