回路図端子とパネル端子およびそれらの関係について把握します。
AutoCAD Electrical ツールセット では、回路図 - 回路図、回路図 - パネルという 2 つのタイプの端子の関係がサポートされています。
回路図 - 回路図の関係では、個別の回路図の端末シンボルを 1 つのマルチレベル(多層、マルチスタックとも呼ばれます)の端子台として定義します。回路図図面では、各回路図の端子シンボルはマルチレベルの端子台の 1 つのレベルを表します。
端子台のレベル数は端子台プロパティとして定義します。各レベルには、ラベル、接続ごとの配線数、左側ピン、右側ピンなどの特性が保持されます。各回路図端子シンボルには各レベルのブロック プロパティがすべて含まれるため、端子シンボルを 1 つ削除してもブロック プロパティは削除されません。ブロック プロパティを修正すると、すべての端子シンボルが更新されます。
LINKTERM 属性または Xdata が保持する ID 値が、複数の端子シンボルを関連付けます。端子シンボルを挿入すると、既定では独立した端子(関連付けなし)とみなされ、新しい LINKTERM 値を受け取ります。端子を別の端子と関連付けると、各端子が同じ LINKTERM 値を持つように LINKTERM 値が更新されます。LINKTERM 値を変更するか削除すると、端子の持つ関連付けが解除されます。
回路端子を関連付けるには、まずブロックのプロパティを追加します。関連付けが可能な端子の数は、端子台プロパティで定義したレベル数に制限されます。端子台プロパティを確立すれば、次の方法により回路図の端子の関連付けを行ってマルチレベルの端子台を作成できます。
マスターの端子を選択してから、マスターに関連付ける各端子シンボルを選択します。
作成済みの回路には、関連付けの行われた端子が含まれている場合があります。これらの関係は、回路の挿入時にも保持されます。回路をコピーした場合でも、コピーされた回路内ではこれらの関係が保持されます。
部品表レポートの実行時には、1 つのマルチレベル端子を構成する個別の端子シンボルは、数量が 1 として数えられます。
回路図 - パネルの関係は主に更新の目的で使用します。回路図またはパネルの一方が修正された場合に、変更を反映するためにもう一方が更新されます。この関係は、TAG 値に基づくコンポーネントの関係と同様です。複数の端子を関連付けるには、タグ端子台、装置、ロケーションの値が一致している必要があります。回路図端子とそのパネル表示との関係を作成するときには、LINKTERM に格納されている関連付け番号も考慮されます。回路図とパネル端子の関連付けには端子台プロパティは必要ありません。関連付けを行うと、一方が修正された場合にもう一方も修正されます。
次の方法で、回路図とパネル端子を自動的に関連付けることができます。
マルチレベル端子の場合、[端子を挿入(回路図リスト)]ツールに表示される挿入用の端子は、そのマルチレベル端子台の回路図端子シンボル/レベルの数にかかわらず 1 つのみです。[端子を挿入(パネル リスト)]ツールの場合は、レベルごとに 1 つずつ挿入用の端子が表示されます。
[端子を関連付け]ツールをクリックして関連付ける端子を選択するか、[パネル レイアウト - 端子挿入/編集]ダイアログ ボックスの[追加/変更]をクリックして、パネル端子をプロジェクトの任意の図面上にある回路図端子と関連付けることができます。