概要 - カスタム パーツ一覧を設定する(AutoCAD Mechanical ツールセット)

ブロックを使用してカスタム パーツ一覧を作成することにより、パーツ一覧の形状をカスタマイズします。

カスタム パーツ一覧には少なくとも 2 つのブロックが必要です。一方のブロックはパーツ一覧のヘッダ行のブロックで、もう一方のブロックはボディ行のブロックです。必要に応じて、ボディ行のブロックを複数作成することもできます。ヘッダ ブロックとボディ ブロックには同じ名前を付け、末尾に数字を付加することで区別します。

ヘッダ ブロックには通常、ヘッダ テキストまたは属性の入ったフレームがあります。ヘッダ ブロックの名前の末尾には数字の 0 を付けます。たとえば、MYPLIST0 は有効なヘッダ ブロック名です。

ボディ ブロックは、パーツ一覧の 1 行のテンプレートになります。最初のボディ ブロックの名前は 1 で終わる必要があり、2 番目のボディ ブロックの名前は 2 で終わる必要があります。たとえば、ヘッダ ブロック MYPLIST0 に対するボディ ブロックとして、MYPLIST1、MYPLIST2 のようにボディ ブロックの名前を設定します。

ボディ ブロックには通常、1 行のフレームと、表示するコンポーネント プロパティを指定する属性が設定されています。属性のタグ名は、表示するプロパティ名に設定します。たとえば、Material というコンポーネント プロパティをボディ ブロックが表示する場合、属性のタグには MATERIAL という名前を付けます。

コンポーネント プロパティ名を属性タグ名として使用する場合、属性タグに割り当てられた領域内に文字を強制的に収めることはできないので注意が必要です。たとえば、タグ名を DESCRIPTION とし、このタグ用の列幅を 35 に指定した場合、パーツ一覧の項目の説明が 35 文字を超えると、次の列にあふれ出てしまいます。この問題に対処するには、内部表示を使用します。

内部表示は #GENST{#} という形式で表されます。#GENST はコンポーネント プロパティ ID で、{#} は文字の大きさを合わせるための数値です。たとえば、DESCRIPTION のコンポーネント プロパティ ID は 5GENST です(完全なリストについては、「コンポーネントプロパティ ID のリファレンス」のトピックを参照してください)。説明文に割り当てられた領域サイズが 35 で、文字の高さが 3.5 の場合、割り当てられた領域サイズ(35)を文字の高さ(3.5)で割った値(10)を中括弧で囲み、コンポーネント プロパティ ID の末尾に付加します。この場合は 5GENST¥{10¥} となります。ある項目の説明文の幅が 35 を超えると、文字は縮小され、割り当てられた領域に収まるように表示されます。

ヘッダ ブロックとボディ ブロックは、現在の図面または外部図面に作成できます。外部図面を使用する場合、図面はブロックと同じ名前である必要があります。たとえば、パーツ一覧のブロック MYPLIST0、MYPLIST1、MYPLIST2 が収録されているファイルは myplist.dwg という名前で保存する必要があります。

カスタム パーツ一覧のブロックを作成すると、カスタム パーツ一覧を既定のパーツ一覧スタイルとして使用するよう設定できます。また、ヘッダ行をパーツ一覧の上部にするか、下部に表示するかを設定したり、列の分割を設定できます。ヘッダ行の位置と列の分割の詳細については、「規格に基づくパーツ一覧を設定する」を参照してください。

また、このシステムでは、同じ図面に標準スタイルのパーツ一覧とカスタム スタイルのパーツ一覧のどちらも保存できます。パーツ一覧を作成するときにパーツ一覧のスタイルを選択できます。

作成例

次の図は、ヘッダ ブロック MYPLIST0 の例です。

次の図は、最初のボディ ブロック MYPLIST1 の例です。プロパティ ID は、行に表示するコンポーネント プロパティを識別します。

次の図は、2 番目のボディ ブロック MYPLIST2 の例です。プロパティ ID はコンポーネント プロパティを識別します。非常にに接近しているため、重なっています。

次の図は、ブロックに基づいたパーツ一覧の例です。データ行はボディ ブロックから取得します。MYPLIST2 により生成されたデータ行は MYPLIST1 により生成されたデータ行の上に表示されています。

MSK フォルダの Position サブフォルダと Summation サブフォルダには、カスタム パーツ一覧のブロックを含むサンプル図面が格納されています。これらの図面のブロックには、ヘッダ ブロックに翻訳可能な文字が含まれ(サンプルはすべての言語で動作)、(genmsg “gendwg” 37){27.5} という形式をとります。カスタム パーツ一覧を実装している場合は、翻訳可能な文字列を気にする必要はありません。文字を直接入力します。