チューブ&パイプでの差込み代位置の概要

パイプの差込み代によって、パイプ、チューブ、ホース セグメントを継手に挿入する方法が決まります。突合せ溶接スタイルで使用されるコンポーネントの場合、挿入がないので、既定で差込み代が 0 に設定されます。ガスケットも同じです。コンテンツ センターにある業界標準の 配管パーツ 継手 については、差込み代位置は既に設定されています。カスタムの継手または配管パーツの差込み代位置は、[チューブ&パイプ オーサリング]コマンドを使用して定義します。

注: 接続点から垂直ルートまでの距離によって MaxEP 距離は決まりますが、最大差込み代の実際の位置は確定しません。たとえば、上の図で接続方向を右向きにした場合は、MaxEP は接続点の左側になります。

カスタム チューブ&パイプ パーツのオーサリング時に差込み代位置を定義する方法

[チューブ&パイプ オーサリング]コマンドには、カスタムの配管パーツまたは継手の差込み代範囲を設定するために、3 つのオプションが用意されています。

固定

実際の MaxEP は、接続軸に沿って接続点から MaxEP 点までの距離になります。この距離は、[チューブ&パイプ オーサリング]コマンドでのみ変更できます。

割合

MaxEP を、呼び径に対するパーセンテージで定義します。各呼び径の実際の MaxEP は、[比]の値と呼び径の積で算出されます。

最大差込み代

関連付けられた MaxEP は、接続軸上の作業点によって定義されます。MaxEP 作業点は、既存の作業点を使用することも、指定した平面と接続軸の交差に作成することもできます。

MinEP は、MaxEP に対するパーセンテージで指定します。以下の点に注意してください。

接続の編集に使用できる差込み代タイプ

チューブ&パイプ アセンブリにさらに変更を加えるために継手およびコンポーネントの間の接続を編集する場合は、[接続編集]ダイアログ ボックスでは次のタイプの差込み代が使用できます。

[フリー フィット]

選択されている接続のフリー フィットまたはフリー コンポーネントがメスの場合は、フリー フィットまたはフリー コンポーネントの差込み代定義が使用されます。オスではない場合は、ベース フィットまたはベース コンポーネントの差込み代定義が使用されます。

[ベース フィット]

選択されている接続のフリー フィットまたはフリー コンポーネントがオスの場合は、フリー フィットまたはフリー コンポーネントの差込み代定義が使用されます。オスではない場合は、ベース フィットまたはベース コンポーネントの差込み代定義が使用されます。

[ニュートラル]

選択されている接続に対して、ニュートラルの差込み代位置を指定します。接続されている継手およびコンポーネントの MinEP と MaxEP は無視されます。

使用可能な差込み代タイプに加え、ルート スケッチで距離を指定してフリーのチューブ&パイプの終端をトリムまたは延長して、チューブ&パイプ セグメントと接続継手の適切な差込み代を定義することもできます。この場合、トリムまたは延長するチューブ&パイプ セグメントは、アクティブなチューブ&パイプ スタイルで定義されている最大および最小セグメント長を満たしている必要があります。

作業点または作業平面による MaxEP の定義方法

オーサリングするチューブ&パイプ パーツの MaxEP を定義する場合は、通常は、パーツ内の次のジオメトリを使用できます。

接続軸上にない作業点も使用できますが、この方法はお勧めしません。この場合は、接続軸上の作業点の垂直ルートが計算され、接続点からその垂直ルートまでの距離が MaxEP になります。

次の平面図は、接続軸上にない作業点による MaxEP の定義方法を示しています。

1 - 接続点、2 - 接続軸と接続方向、3 - 接続軸上にない作業点、4 - 作業点の垂直ルート、5 - MaxEP