Maya では、既定で起伏(ディスプレイスメント テクスチャ内の高さの変化)に基づいてディスプレイスメント マッピングが使用され、レンダリング リソースに最も影響の少ない高品位のディスプレイスメント マッピングを行おうとします。ディスプレイスメント マップの起伏は、ディスプレイスメント マップとして使用されるテクスチャの一部であり、高さの変動(くぼみや隆起)の情報を提供します。
このテクニックは、ディスプレイスメント テクスチャ内で起伏の密度(つまりより詳細な領域)を検出し、必要な場合のみテッセレーションに三角形を追加するようにして三角形の数を最小に保ちます。
このテクニックを使用するときは、テッセレーション(Tessellation)アトリビュートを高く設定する必要はありません。サーフェスのシェイプをキャプチャするのに十分な高さに設定するだけでかまいません。
フィーチャベースのディスプレイスメント マッピングをオフにして、ノンフィーチャベースのディスプレイスメント マッピングを使用することはお勧めしません。
ノンフィーチャベースのディスプレイスメント マッピングを使用すると、ソフトウェア レンダラは、ディスプレイスメント マップが適用されるジオメトリに頂点を追加しません。したがって、モデルに十分な頂点が存在しない場合は、ディスプレイスメント マップ内の起伏が多数失われる可能性があります。
Maya は、十分な数の頂点がなくても起伏を表現するために、ディスプレイスメント マップを追加したバンプ マッピングをすることで故意に法線を乱れさせ、潜在的な損失を抑えようとします。この場合、バンプ マップのバンプ フィルタ(Bump Filter)アトリビュートとバンプ フィルタのオフセット(Bump Filter Offset)アトリビュート(存在する場合)は、最適な結果を得るために自動的に調整されます。
マテリアルにバンプ マップを適用できない場合(たとえば、レイヤ シェーダ(Layered Shaders)にはバンプ マップを適用できません)は、テクスチャがディスプレイスメント テクスチャとして接続され、バンプ マッピングは行われません。適切な場合には、このテクスチャをバンプ マップとして接続する必要があります。たとえば、バンプ マップとしてディスプレイスメント テクスチャを、レイヤ シェーダ(Layered Shader)に接続されたさまざまなマテリアルで使用します。次に、ディスプレイスメント マップを適用したシェーディング ネットワーク内のすべての法線カメラ(Normal Camera)アトリビュートに対して Bump ノードをアタッチします。しかし、ハイパーシェード(Hypershade)からアトリビュート エディタ(Attribute Editor)のディスプレイスメント アトリビュート(Displacement Attributes)にテクスチャをドラッグ&ドロップするのではなく、ハイパーシェードのワーク エリアでテクスチャをディスプレイスメント ノードに手動でドラッグ&ドロップすると、バンプ マップが接続されず、ディスプレイスメント マップを正しく表示しない場合があります。