プロキシ リファレンスのワークフロー

プロキシ リファレンスを使用すると、プロキシ セット内で以前に構成されたシーンの他のファイルを代用することができます。プロキシ セットに 1 つまたは複数の対応するプロキシ リファレンスを追加するには、ファイル リファレンスが存在している必要があります。一般的なプロキシ ワークフローの例を次に示します。

例 1: ファイル リファレンスのプロキシを作成する

  1. プロキシ リファレンスとして使用するファイルを作成します。

    たとえば、作りこまれた細部を含むシーンの場合は、シンプルで簡略化されたコピーを作成できます。このコピーは同一の命名構造、同一のコンテンツですが、オブジェクトが簡略化されています。したがって、Scene_HiRes.ma という高解像度バージョン、Scene_MedRes.ma という中解像度バージョン、Scene_LowRes.ma という低解像度バージョンの 3 種類のシーンがあります。

  2. 細部を含むシーンのファイル リファレンスを作成して、HiRes という名前のプロキシ タグを付加します。
  3. リファレンス エディタ(Reference Editor)で、作成したファイル リファレンスを選択し、リファレンス エディタ(Reference Editor)プロキシ(Proxy)メニューからプロキシ リファレンスとして別のファイルのファイル リファレンスを 1 つ追加します。

    この例では、プロキシとして Scene_MedRes.ma ファイルを追加するときに、必ず MedRes という名前のプロキシ タグを適用します。

  4. Scene_LowRes.ma ファイルでも手順 3 を繰り返してプロキシ セットに追加し、適切なプロキシ タグ名(LowRes)を適用します。

リファレンス エディタ(Reference Editor)内の複数のファイル リファレンスを選択することで、シーン内の複数のプロキシ リファレンスを同時にロードまたはアンロードできます。次に適切なプロキシ タグ名を選択します(プロキシ タグ名が一貫していることが前提となります)。

次の例では、リファレンス エディタ(Reference Editor)を使用したプロキシ リファレンスの追加、固有のタグによる識別、シーンへのロード方法について説明します。

シーンには木のモデルを含むシーンへのファイル リファレンスがあります。参照する木は単純なプロキシ リファレンスで代用されます。

例 2: プロキシ リファレンスを追加およびロードする

  1. リファレンス エディタ(Reference Editor)で、ファイル リファレンスのリストから木の精密なモデルに対する既存のファイル リファレンスを選択します。

    この例では、ファイル リファレンスに tree という名前を付けます。

  2. リファレンス エディタ(Reference Editor)で、プロキシ > プロキシの追加(Proxy > Add Proxy) > を選択します。

    プロキシ オプション(Proxy Options)ウィンドウが表示されます。

  3. プロキシ オプション(Proxy Options)ウィンドウで、テキスト文字列フィールドに loRes と入力してプロキシ タグ オプション(Proxy Tag Options)を設定します。
  4. プロキシ(Proxy) ボタンをクリックします。

    ファイル ブラウザが開き、現在の既定のプロジェクトのシーン ディレクトリ(またはファイルを参照するときにファイル ブラウザが最後にアクセスしたディレクトリ)が表示されます。

  5. ファイル ブラウザで、プロキシ リファレンスにする treeSimple シーンを選択します。
  6. プロキシ(Proxy)をクリックして、選択したファイルをプロキシ リファレンスとして既存のファイル リファレンスに追加します。

    プロキシ セットの使用可能なプロキシ リストにこのプロキシ ファイルが追加され、loRes プロキシ タグが適用されます。これはリファレンス エディタ(Reference Editor)ではアイコンで示されます。このプロキシ ファイルはロードされるまではシーンに表示されません。

    注:

    既存のファイル リファレンスにプロキシ リファレンスを追加してもすぐにはシーンにロードされることはなく、ロードを指定して初めてロードされます。

  7. リファレンス エディタ(Reference Editor)で、既存のファイル リファレンスを強調表示した状態で、プロキシ > プロキシとしてリロード(Proxy > Reload Proxy As)を選択します。
  8. 表示されるポップアップ メニューから loRes を選択します。

    Maya は、treeSimple プロキシ リファレンス(loRes タグが付加されています)をシーンにロードして、ファイル リファレンスを更新します。

関連項目