Autodesk Nastran のインストールが正常に終了した後、インストレーションをテストし、次に示す環境設定の推奨される変更を行います。
- Autodesk Nastran エディタから Autodesk Nastran を実行する
- Autodesk エディタを使用して、インストール先フォルダ(既定では C:\Users\Public\Documents\Autodesk\Nastran 2022\Example Files\en-us) にある Test.NAS ファイルを開くことにより、Autodesk Nastran のテストができます。のメニュー項目から Autodesk Nastran エディタを起動します。
- Test.NAS ファイルを開きます。をクリックしてモデルを実行します。Autodesk エディタは下の図に示すように、エラー メッセージまたは警告メッセージが表示されることなく終了される必要があります。
注: 管理者としてログインして、すべてが正常に機能することを確認します。
- コマンド プロンプトから Autodesk Nastran を実行する
- Windows 内の[コマンド プロンプト]ウィンドウから Autodesk Nastran を実行する方法については、『Nastran ソルバー リファレンス ガイド』のセクション 1「Nastran コマンド ライン」を参照してください。コマンド プロンプトは、右クリックから[管理者として実行]コマンドを使用して開く必要があります。
- モデル初期化ファイルの環境設定を行う
- モデル初期化ファイル(Nastran.INI)を使用して、Autodesk Nastran を実際のシステムで実行するため環境設定を行います。このファイルは、次の 5 つのセクションに分かれています。
断面
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目的
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[ファイル管理]
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ファイル管理ディレクティブでは、入力、出力、データベースファイルの名前と場所を指定できます。
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[出力コントロール]
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出力コントロール ディレクティブでは、生成される出力ファイルの種類とそこに含まれる内容をコントロールできます。
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[メモリ管理]
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メモリ管理ディレクティブでは、メモリのタイプ(仮想または物理)とメモリ使用量の多いタスク(マトリックスの組み立てや分解など)に使用されるメモリの量をコントロールできます。メモリ使用量を最適化することにより、パフォーマンスの最適化ができます。
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[プログラム コントロール]
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プログラム コントロール ディレクティブでは、タスクの実行方法と内容をコントロールすることによって、プログラムの実行をカスタマイズできます。
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[パラメータ]
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PARAMETER コマンドや入力を使用して指定されるパラメータ ステートメントは、このディレクティブ形式を使用して、このセクションで指定できます。セクション 5「パラメータ」を参照してください。
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- 各セクションは、関連のディレクティブのグループに対応しており、それぞれのディレクティブには既定の設定があります(ディレクティブの構文および既定設定については、『Nastran ソルバー リファレンス ガイド』のセクション 2「初期化」を参照してください)。
- ほとんどの環境設定において、Nastran.INI ファイルの既定の設定により最適なパフォーマンスが得られます。実際の環境設定に応じて変更可能なディレクティブがいくつかがあります。変更は、標準的なテキスト エディタまたは[Autodesk Nastran 2022 エディタ オプション]メニューを使用して実行できます。
- Nastran モデル初期化ファイル(Nastran.INI)を変更するための最も簡単な方法は、[スタート]メニューから Autodesk Nastran エディタを開く方法です()。を選択し、目的のセクションおよびオプションをクリックしてください。モデル固有のオプションを設定するには、モデル入力ファイルを開き、左側に表示されるオプション メニューを使用します。
- 最初に変更するディレクティブとしては、スクラッチ ファイル フォルダをお勧めします。[ファイル管理]をダブルクリックし、FILESPEC ディレクティブをクリックしてフォルダを変更します。大容量の空きスペースがあるディスク上のフォルダを選択することをお勧めします。
- RAM ディレクティブの設定は、パフォーマンスに大きく影響する可能性があり、Autodesk Nastran のインストール時にご使用のコンピュータに合わせて自動的に最適化されます。これを修正する場合は、[メモリ管理設定]セクションで行えます。
- 変更が推奨されるもう 1 つのディレクティブは、[ジオメトリ プロセッサ パラメータ]の下にある SHELLRNODE ディレクティブです。SHELLRNODE を ON にすると、すべての CQUAD4 要素および TRIA3 要素が CQUADR および CTRIAR に変換されます。CQUAD4 要素および TRIA3 要素は、6 つの完全な自由度/節点要素であり、通常、より正確な結果が得られます。
- 変更が推奨される最後のディレクティブは、[解析プロセッサ パラメータ]の下にある SOLUTIONERROR です。SOLUTIONERROR を ON に設定し、FACTDIAG を 0.0 に設定することによって、モデリング エラーが原因で非正定値が発生した場合の致命的なエラーを回避できます。また、SOLUTIONERROR を ON に設定し、FACTDIAG を 1.0E-10 に設定することによって、特異値が発生した場合の致命的なエラーを回避できます。これらのオプションは、モデリング エラーの検出に有効ですが、低品質の解や以降の稼働中に致命的なメッセージを生じる可能性があることに注意してください。本稼働時には、SOLUTIONERROR を OFF に設定することをお勧めします。