ファミリ内のパラメータの値を計算するための式の使用方法の例を確認します。
詳細サンプル ファミリにはさまざまな種類の式のサンプルが含まれており、パラメータの値を計算したり、ファミリのジオメトリをコントロールするための式の使用方法が紹介されています。サンプル ファミリでは、よく使用される式タイプの構文も紹介されています。
詳細サンプル ファミリ(rac_advanced_sample_family.rfa)は、製品のインストール時に %ProgramFiles%\Autodesk\Autodesk Revit 2022¥Samples フォルダにインストールされます。 オンライン ユーザは、「サンプル ファミリ ファイル」ページからファイルをダウンロードすることもできます。
詳細サンプル ファミリは、プロジェクト内の窓の上に配置されたサン シェーディング装置です。ユーザは、日除けファミリと窓の関係を示すパラメータを設定します。式に基づいて、日除けのジオメトリが変更され窓にシェーディングが設定されます。次のイメージは、プロジェクト内の日除けファミリの 3D ビューと立面図ビューを表しています。
これらの例では、式における基本的な演算関数を説明します。
パラメータ | 式 |
---|---|
Shadow_Length |
Mounting_Height-Window_Sill_Height |
Rel_Angle |
90º-Sun_Angle |
Max Louver Spacing |
Support_Length-(Support_Length*(Desired_Shading_Percent*0.01)) |
後ほどこのパラメータは、影付けするのに必要な桁の長さ、つまり Shadow_Length パラメータによって設定される長さを三角関数を使用して計算する別の式で使用します。
支持材の長さは三角関数を使用して計算され、最も近いミリメートル(mm)に切り上げられます。
パラメータ | 式 |
---|---|
Support_Length |
roundup((Shadow_Length/1mm)*tan(Rel_Angle))*1mm |
これらの変数の条件により、窓を完全に覆うために必要な支持材の長さが変更されます。
他のパラメータの値を確認したり、それらの値に基づいた結果を返す場合には、式の中で条件文を使用することができます。詳細については、「計算式に条件文を使用する」を参照してください。例では、Support_Hanger パラメータは Yes/No パラメータとなっており、日除けのための追加の支持材の表示をコントロールするのに使用します。
パラメータ | 式 |
---|---|
Support_Hanger |
Support_Length>400mm |
Shade_Factor |
if(Desired_Shading_Percent<65,"Low",if(Desired_Shading_Percent<79,"Med",if(Desired_Shading_Percent<99,"High","Max."))) |
Yes/No パラメータを設定するのに式の中で条件文を使用するときは、true の場合の結果と false の場合の結果は暗黙的なものとなるため、式の構文内に記述する必要はありません。
ファミリ内の配列は整数のパラメータを使用してコントロールできます。式を使用して配列をコントロールする場合、式には配列の値が常時 1 よりも大きくなるように構文を設定する必要があります(配列の値は常時 1 よりも大きくなる必要があります)。
パラメータ | 式 |
---|---|
Number of Supports |
(Length/Max_Support_Spacing)+1 |
Louver Number |
(Support_Length/Max Louver Spacing)+1 |