自動プロパティ セット データおよびユーザ指定のプロパティ セット データは両方とも、PDF ファイルに書き出すことができます。各種のプロパティ セット データを DWF または DWFx ファイルに書き出すこともできます。
AutoCAD Architecture 2023 toolset の各オブジェクトには、一連の自動プロパティがアタッチされています。たとえば、すべての壁には幅、長さ、および高さのプロパティがあります。自動プロパティは、プロパティ セット定義を持つオブジェクト(またはオブジェクト スタイル)にアタッチできるプロパティ セット データのサブグループです。
オブジェクトのすべての自動プロパティを自動的に PDF、DWF、または DWFx ファイルに書き出す場合、個々のオブジェクトのプロパティ セット定義を設定する必要はありませんが、書き出すプロパティや無視するプロパティを選択することはできません。
ユーザ定義のプロパティ セット データは、ユーザが作成し、オブジェクトまたはオブジェクト スタイルにアタッチしたプロパティ セット定義からのデータです。プロパティ セット データには、壁の高さや幅などの自動オブジェクト プロパティだけでなく、防火区画、製造施設情報、プロジェクト情報などの、手動で定義したデータも含めることができます。
ユーザ定義のプロパティ セット データをパブリッシュする場合は、パブリッシュに含めるプロパティ セット定義と、除外するプロパティ セット定義を指定します。たとえば、図面のプロパティ セットの一部に、機密性を保持したい情報が含まれている場合があります。また、パブリッシュ後のファイルを受け取る相手によっては、図面の 1 つの側面について特定のプロパティ セット情報だけを必要としていて、無関係な大量の情報の中からその情報を検索するといった手間を回避したい場合などもあります。
ユーザ定義のプロパティ セット データをパブリッシュする場合は、図面内のオブジェクトにプロパティ セット定義をアタッチし、これらのプロパティ セットを含む PPL (パブリッシュされたプロパティの一覧)ファイルを選択する必要があります。たとえば、プロパティ セット定義 DoorObjects を、図面内の多くのドアにアタッチします。次に、DoorObjects プロパティ セット定義を PPL ファイルに追加します。図面を PDF、DWF、または DWFx ファイルにパブリッシュすると、これらのドアのプロパティ セット データがパブリッシュされます。同じ PPL ファイル内で、WindowObjects プロパティ セット定義を追加します。ただし、この WindowObjects プロパティ セット定義を図面内の窓にアタッチしないようにします。図面を PDF、DWF、または DWFx ファイルにパブリッシュすると、WindowObjects プロパティ セット定義のプロパティ セット データはパブリッシュされません。