AutoCAD Architecture 2023 toolset の表示コントロール システムは、柔軟かつ強力で、図面ベースとなっています。したがって、既定の表示設定をテンプレート図面に確立する必要があります。AutoCAD Architecture 2023 toolset に添付されているテンプレートには、表示システムの設定に関係する多くの機能が盛り込まれています。オフィスやプロジェクトの標準に適合させるには、調整が必要となる場合もありますが、ほとんどの場合は、表示システムをゼロから作成するのではなく、既定のテンプレートから開始して既存の設定に修正を加えます。
個々のオブジェクトの表示コントロールは、図面の既定値、スタイルの優先設定、オブジェクトの優先設定の 3 つのレベルで発生します。オブジェクト スタイルを定義する際は、絶対的に必要である場合にのみスタイルの優先を適用します。マテリアルの割り当てを頻繁に使用し、オブジェクトの線図およびハッチング コンポーネントの表示をコントロールすることができます。このため、多くのオブジェクトには、これらの表示レベルの図面の既定値としてマテリアル別セットがあります。
AutoCAD Architecture 2023 toolset のほとんどの部分と同様に、表示システムはカスタマイズすることができます。ただし、カスタマイズする前に、留意する点がいくつかあります。
表示システムのカスタマイズにおける推奨事項
詳細レベルは、新しいコンテンツ オブジェクトや新しい表示レベルを作成する際、常に考慮する必要があります。既定では、AutoCAD Architecture 2023 toolset のテンプレート図面で提供される詳細レベルに対応する表示設定が 3 つあります。
表示設定 | デザイン尺度[括弧内はメトリック単位] |
---|---|
詳細 | 1/4”=1’-0” [1:50]以上 |
標準 | 1/8”=1’-0” [1:100] |
簡略 | 1/16”=1’-0” [1:200]以下 |
建築オブジェクトには、表示コントロールの一部として、頻繁にハッチング パターン パラメータが含まれます。ハッチング パターンの尺度およびタイプが、対象である指定の表示レベルに適していることを確認する必要があります。また、マテリアル定義をスタイルベースのコンポーネントに割り当てることが理想的なので、マテリアル定義内のハッチング パターンの尺度およびタイプを利用します。注釈標準を表すハッチング パターン(たとえば、平面図でレンガを表す斜線)は、詳細レベルに合わせて尺度設定する必要があります。ジオメトリを表すハッチング パターン(たとえば、立面図でのレンガ)には、1 単位の尺度を指定します。