大きい図面や複雑な図面では、新しいオブジェクトを作成したり既存のオブジェクトをチェックする際に参照として使用するジオメトリ オブジェクトを作成し、保持することができます。
通常、参照ジオメトリ(構築ジオメトリとも呼ばれる)には、線分、円、点、構築線、放射線が含まれます。参照ジオメトリは、2D 設計の基本範囲、干渉境界、中心線、および回転部分の重心やマップ上のベンチマークのような重要な位置の定義に使用することができます。
AutoCAD での 3D モデリングの場合、参照ジオメトリには、2D 輪郭、回転軸、移動パス、3D ワイヤフレーム モデルが含まれます。
参照ジオメトリの利点
参照ジオメトリは、[複写]、または[オフセット]と[トリム]を使用して、他のオブジェクトを作成する際に使用します。既存のジオメトリから作業する場合は、次の利点があります。
- 図面内の領域の作成、修正、再構築が容易になる
- 参照ジオメトリからのオブジェクト スナップ、オブジェクト スナップ トラッキング、極トラッキングが使用できる
- 他のジオメトリ オブジェクトにエラーが増殖するのを避けることができる
- 位置、回転、距離を簡単に確認できる
- サイズや位置が不適切なオブジェクトを検索し、修正できる
下の例では、区画に住宅の基礎を位置付ける操作を手助けするために、セットバック線を参照として使用することができます。
画層を使用して管理する
参照ジオメトリは専用の画層に保持してください。画層名の前に数字(00、01 など)を付ければ、画層名が画層リストの一番上に表示されるようにすることができます。このようにすれば、画層のリストをスクロールせずに、簡単にこのような画層のオン/オフを切り替えることができます。また、参照画層に高い透明度の値や鮮やかな色を割り当てることで、参照ジオメトリを他のオブジェクトから区別するだけでなく、図面の表示の複雑さを管理することができます。
ヒント: 参照ジオメトリ用に複数の画層を作成する場合は、当面の作業に必要な画層のみを表示することができます。