データを GUI に入力すると、データを保存して mdata ファイルを作成できます。
[ファイル] > [名前を付けて保存]を選択すると、必要なデータが入力済みで適切な制限内にあるかどうかのチェックが実行されます。データの入力に間違いがあると、エラー メッセージが返されます。エラー メッセージの例を以下に示します。
Composite Material Manager は単層、繊維および母材特性を入力して材料の特性指定を行うために使用されます。これらの特性を入力すると、計算された単層特性が指定の許容誤差の範囲に収束するまで、構成特性に対して繰り返し実行されます(既定の許容誤差は[ファイル] > [設定]を選択して変更できます)。具体的には、Composite Material Manager はまず弾性定数(E、ν および G)に対して反復され、単層弾性定数上に収束します。弾性定数が正確に計算された後、入力された単層 CTE が指定の許容誤差内に収束するまで熱膨張の構成係数(CTE)が反復されます。続いて、収束材料特性(mdata.xml)と入力材料特性(input.xml)を保存します。収束された材料データ ファイルは Helius PFA によって使用されます。これは、単層の応力/ひずみ場を、構成応力/ひずみ場に正しく分解するための材料特性のセットを必要とするためです(詳細は『理論マニュアル』を参照してください)。入力材料特性は参考のために保存され、Helius PFA には使用されません。
一方向複合材料の性質により、弾性定数と CTE 間には依存関係が存在します。したがって、Composite Material Manager が構成 CTE 上で反復される場合、特性のわずかな調整によって、単層 CTE の計算結果に大きな違いが生じます。入力構成 CTE が正しい値に近い場合、Composite Material Manager はわずかな労力で入力された単層 CTE に収束されます。しかし、入力構成 CTE が単層 CTE の正確なセットを生成しない場合、反復プロセスによって、保存された薄層材料特性は、入力された特性と大きく異なったものになります。違いは、反復スキーマで使用される収束基準によって発生します。具体的には、入力された CTE に対する計算された CTE の誤差が複数の反復に対して変化しない場合、Composite Material Manager はプロセスが完了したものと判断し、計算された単層 CTE を格納します。
生成された mdata.xml ファイルを Composite Material Manager で開き、単層材料特性が受け入れ可能であることを確認して、収束した材料特性をチェックすることを強く推奨します。単層 CTE の値が受け入れ可能でない場合、材料特性指定プロセスを再実行し、受け入れ可能な単層 CTE のセットが生成されるまで入力構成 CTE の値を変更する必要があります。