曲げテーブルを使用するには

Inventor では、Excel の曲げテーブルを取り込んだり、Excel の外部曲げテーブルを使用したり、曲げテーブルを .txt ファイルにインポートすることができます。

統合エディタを使用して Excel の曲げテーブルを取り込む

特定の曲げ半径の列には、指定された角度の行それぞれに対応する値を指定する必要があります。テーブル内の各セルに必ず値を指定してください。

  1. リボンで、[管理]タブ [スタイルと規格]パネル [スタイルおよび規格エディタ] の順にクリックします。
  2. [スタイルおよび規格エディタ]ダイアログ ボックスで、[シート メタル展開ルール]の左側にある展開/折りたたみ[+]をクリックします。
  3. 既存の展開ルールのリストで、テンプレートとして使用する[既定]ルールをクリックします。
  4. [スタイルおよび規格エディタ]ダイアログ ボックスの右上にある[新規作成]をクリックします。
  5. [新規スタイル名]ダイアログ ボックスで、新規に作成するシート メタル展開ルールに名前を付けます。[名前]に表示される[コピー版 Default]の代わりに、内容が分かるような名前を入力し、[OK]をクリックします。
  6. 一覧表示されている新規シート メタル展開ルールに、次の編集項目を入力します。
    • [方法]: 曲げテーブル
    • [長さの単位]: 曲げテーブルの長さの単位を設定します。
    • Excel で、使用する曲げテーブルを開きます。
    • Excel で、曲げ角度の列、曲げ半径の行、および選択した角度と半径に対応するすべてのセルが含まれるセル範囲を選択します。[Ctrl]+[X]を押して、これらのセルをクリップボードに切り取ります。
    • [スタイルおよび規格エディタ]ダイアログ ボックスで、厚みの値をクリックし、必要な値を入力します。
    • 複数の行と 2 つの列で構成されるテーブルが右側に表示されます。左上にある空のセルにカーソルを合わせ、右クリックして[テーブルを貼り付け]を選択します。統合エディタ内のセルに、Excel から切り取ったデータが取り込まれたら、任意のセルをクリックして編集します。
    • 行や列を追加するには、セルを右クリックし、[行を挿入]または[列を挿入]を選択します。
  7. 曲げテーブルの編集が完了したら、[保存]をクリックします。

外部で保存された曲げテーブルを Excel で設定する

  1. (¥Documents and Settings¥All Users¥Application Data の下にある) ¥Autodesk¥Inventor [バージョン番号]¥Design Data¥Bend Tables フォルダの曲げテーブル スプレッドシートのサンプルを参照し、.xls ファイルのいずれかをダブルクリックして開きます。
  2. /U で始まる行にスクロールし、計測単位を入力します。
  3. /T で始まる行にスクロールし、次の公差の値を入力します。
    • /T1 +/-: [シート メタル スタイル]ダイアログ ボックスで指定した、シート メタルの既定の厚さを表します。
    • /T2: 曲げ半径パラメータが曲げ半径の値の範囲外の場合に、有効かどうかを判定します。パラメータが指定された 2 つの曲げ半径の間の場合、アナライザは補間により補正値を求めます。
    • /T3: 曲げ角度パラメータが曲げ角度の値の範囲外の場合に、有効かどうかを判定します。パラメータが、指定された 2 つの曲げ角度の間の場合、アナライザは補間により補正値を求めます。
  4. [ファイル] [名前を付けて保存]を選択し、スプレッドシートに新しい名前を付けて、[OK]をクリックします。

外部で保存された曲げテーブルを Excel で編集する

独自の計測単位や公差を設定した曲げテーブル ファイルを使用して、材料の厚さごとに曲げテーブルを作成することができます。

特定の曲げ控除の値を編集する場合、スプレッドシートのサンプルに記載されている曲げ控除の値は条件式によって決定します。装置の特定の部分で作成されたサンプル データを計測し、そこから決定される経験的な値を入力した曲げテーブルは、さらに有用です。

アナライザではテキスト形式のファイルを使用して曲げの計算が行われるため、スプレッドシートはテキスト(*.txt)ファイルの形式で保存します。

  1. 曲げテーブルの *.xls ファイルを参照し、ダブルクリックして開きます。
  2. /S で始まる行にスクロールし、シートの厚さを入力します。次に、/R で始まる行にスクロールし、曲げ半径を入力します。
  3. 必要に応じて、特定の曲げ控除の値を編集します。
  4. テーブルのコピーをハイライト表示してコピーします。スプレッドシートの空白領域までスクロールし、コピーしたテーブルを貼り付けます。
  5. テーブルの名前を変更し、材料の厚さを再設定します。
  6. 必要に応じて、テーブルをコピーして貼り付け、名前を変更し、新しい材料の厚さを設定する操作を繰り返します。
  7. [ファイル] [名前を付けて保存]を選択し、.txt ファイルを選択して[OK]をクリックします。

前に *.txt として保存された曲げテーブルをインポートする

2010 より前のリリースでは、曲げテーブルを ASCII テキスト ファイル(*.txt)として編集、保存する必要がありました。これらのファイルをインポートして展開ルールとして保存することができます。前にテキストとして保存した曲げテーブルが、新しい名前のスタイルにインポートされます。統合曲げテーブル エディタを使用して追加の編集作業を行うことができます。

  1. リボンで、[管理]タブ、[スタイルと規格]パネル、[スタイルおよび規格エディタ]の順にクリックします。
  2. ダイアログ ボックスの左下にある[インポート]をクリックします。
  3. [スタイル定義をインポート]ダイアログ ボックスで、曲げテーブルのテキスト ファイルがあるフォルダを参照します。
  4. [ファイル タイプ]フィールドを[曲げテーブル定義ファイル(*.txt)]に設定します。
  5. インポートする曲げテーブルが含まれるファイルを選択します。
  6. [開く]をクリックします。
  7. [新規スタイル名]ダイアログ ボックスで、分かりやすい名前を入力します。

シート メタルの曲げテーブルの例

;

; ASCII 形式ファイルのエディタを使用し、必要に応じて値をカスタマイズしてください。すべての曲げ半径の列に値を指定する必要があります。

;

;-----------------------------------------------------------------------

;

; テーブルで使用する表記:

;

; ';' = コメント記号

;

; '*' = 新しいテーブルの開始

;

; '/' = 特殊文字

; U = 公差、厚さ、曲げ半径、および補正値の単位

; m、cm、mm、μm、インチ、フィート、またはヤード

; S = シートの厚さ

; R = 曲げ半径

; A = 角度

; T1 = シートの厚さ S の公差 (+/-) (ファイル全体で有効)

; T2 = 最小および最大の曲げ半径 R の公差

; T2 公差は、テーブル内で指定された、最小および最大の曲げ半径 R

; に対して使用されます。モデルの曲げ半径が

; テーブル内に存在する 2 つの値の間に入る場合、

; 補正値 X は、テーブル内の適切な値 x を使用した

; 1 次補間によって求められます。

; T3 = 最小および最大の角度 A の公差

; T3 公差は、テーブル内の最小および最大の角度 A

; に対して使用されます。モデルの角度が

; テーブル内に存在する 2 つの値の間に入る場合、

; 結果の補正値 X は、テーブル内の適切な値 X を使用した

; 1 次補間によって求められます。

;

;-----------------------------------------------------------------------

;

; 補正値 x は、次のように適用されます。

;

; L = A + B - x

;

; (L = フラット パターン内の展開された長さ)

; (A = 辺 A の長さ (曲げゾーンの外のり))

; (B = 辺 B の長さ (曲げゾーンの外のり))

;

;-----------------------------------------------------------------------

;

; 角度 A は度単位で表されます。

;

;-----------------------------------------------------------------------

;

;

;公差、厚さ、曲げ半径、および補正値の単位

/Ucm

;

;ファイル全体に対して有効な公差

;

/T10.000100

/T20.010000

/T30.010000

;

*** TABLE 1

;

;シートの厚さ

/S 0.050000

;

;

曲げ半径

       

/R

 

0.500000

1.000000

1.500000

2.000000

;

角度

-------------------- 補正値 x ------------------

/A

0.000000

0.000000

0.000000

0.000000

0.000000

/A

5.000000

0.029508

0.026252

0.024359

0.023024

/A

10.000000

0.059349

0.053004

0.049384

0.046881

/A

15.000000

0.089863

0.080765

0.075755

0.072419

/A

20.000000

0.121398

0.110057

0.104168

0.100510

/A

25.000000

0.154319

0.141429

0.135353

0.132067

/A

30.000000

0.189014

0.175462

0.170086

0.168059

/A

35.000000

0.225899

0.212779

0.209200

0.209526

/A

40.000000

0.265428

0.254063

0.253600

0.257602

/A

45.000000

0.308101

0.300062

0.304289

0.313537

/A

50.000000

0.354475

0.351613

0.362380

0.378726

/A

55.000000

0.405180

0.409660

0.429132

0.454742

/A

60.000000

0.460932

0.475279

0.505980

0.543377