パース ビューの概要

パース ビュー モードでは、モデルは 3 点パース(平行な複数の線分の消点が同一点となるパース法)で表示されます。この効果は、人間の目やカメラが実際のオブジェクトをどのように認識するのかを示します。

パース ビュー モードを使用すると、パーツが実際に製造された場合と同じように表示できます。パース ビュー モードは、カスタムの図面ビューに適用できます。

Inventor でパース ビュー モードを使用すると、アセンブリを回転させなくても、アセンブリ内の同じサイズのオブジェクト同士の相対的な位置を分かりやすく表示できます。

注: 「ビュー モード」という用語は、グラフィックス ウィンドウにおけるモデルの表示方法を指すものです。パース ビュー モードまたは正投影ビュー モードを選択することによって、グラフィックス ウィンドウでのモデルの動きを記録できるわけではありません。

既定では、[ズーム]はターゲット ポイントとともに機能します。[ズーム]をキーボードのキー セットと併用すると、ビューとそのターゲット ポイントを同時に移動できます。[画面移動]とともにこれらのキー セットを使用すると、3D モデルをナビゲートできます。

表示コマンドの中には、パース ビュー モードの選択時には異なる動作をするものがあります。

窓ズーム
パース ビュー モードでは、ズーム値はモデルからの距離によって異なります。したがって、モデル上でターゲット ポイントを指定する必要があります。窓ズームの場合は、長方形の中心にターゲット ポイントを指定するためのクロスヘアが表示されます。
ズーム
パース ビュー モードでは、カメラ位置とレンズ焦点距離の 2 つのタイプのズームを使用します。
カメラ位置のズーム
カメラのターゲット ポイントに対する視点の遠近を変更します。ズーム値が変化すると、エッジの長さや表面積の相対的なサイズが変化します。ユーザに近いエッジとサーフェスは大きく見えます。ユーザから遠いエッジやサーフェスは、近くのエッジやサーフェスと比べて小さく見えます。拡大すると、近くのエッジとサーフェスから、ユーザから遠いエッジとサーフェスが見づらくなります。この動作が既定のズーム タイプです。
レンズ焦点距離のズーム
カメラやビデオ カメラのレンズのズームと同じです。ズーム値が変化しても、あらゆるエッジの長さや表面積の相対的なサイズは変化しません。長さや表面積は、一様に大きくなったり小さくなったりします。
注: カメラ位置とレンズ焦点距離を同時に調整すると、視野の歪みの大きさを設定できます。
画面移動
パース ビュー モードでは、ビュー平行移動とビュー回転の 2 つのタイプの画面移動を使用します。
ビュー平行移動の画面移動
ユーザが視線の方向を変更せずに、ビューを平行に移動します。画面移動の間、視線が固定点に向けられたままになりません。ビュー平行移動の画面移動では、さまざまなエッジとサーフェスの表示が、視線に対応して変化します。既定の画面移動タイプです。
ビュー回転の画面移動
ユーザの視線が固定点から向けられるため、視線がモデル上をスイープします。この効果は、ユーザが頭を左右に振っている場合と同様です。エッジや面の相対的なサイズは変わりません。