滑り軸受の概要

動圧すべり軸受は、最も重要なタイプの滑り軸受です。これは完全な液状潤滑油により信頼度の高い稼動が保証され、最終的に磨耗が少ないためです。すり合わされる面の相対運動によって潤滑層が生じます。潤滑液の凝着によりこの相対運動は潤滑液の流れを生じさせます。支持層は狭い V 字のスロットから生じます。この層では流体圧力の場が生じ、その結果は軸受の荷重と釣り合わなければなりません。この液体圧力の場は、軸受の簡易図に表示されます。

使用される変数の意味:

d

ジャーナル直径[mm]

D

軸受直径[mm]

e

軸受のジャーナル偏心[μm]

F

荷重[N]

h o

軸受の動作時の動圧効果による潤滑層の最小の厚さ[μm]

L

幅[mm]

n

ジャーナル速度[min -1 ]

潤滑層の厚さは、滑り面の相対運動の速度(軸受ジャーナルの速度)、潤滑剤の粘度、有効な荷重により異なります。機械部品の滑り面が完全に滑らかであったり、均一であることはないため、部品の分解とその後の液体摩擦では、形成に最低限の滑り速度を必要とする、最低限の厚さの特定の潤滑層のみが維持されます。この速度に達しない場合、軸受は最大摩擦状態で稼動します。

潤滑支持層の流れは、ほとんどの軸受で層流です。乱流が生じるのは、滑り速度の高い間だけです。ジャーナル速度が高い間、速度周波数の半分の周波数で旋回振動も発生します。このような状態を防止するには、軸受をチェックする必要があります。最大摩擦限界での最低速度以外に、最大速度限界についてもチェックする必要があります。

流体ラジアル滑り軸受の計算は、軸受の実際の設計と使用条件を考慮したレイノルド方程式の解に基づきます。レイノルド方程式を解くために、多くの簡単な条件が使用されます。

軸受部品は強固ではなく、その形状も相互的な位置も製造、アセンブリ、操作により理想的ではないため、上記の推定がどの程度まで正しいかを考慮する必要があります。主に温度変化による潤滑剤の粘度または密度が変化することで、軸受の計算上の特性と実際の特性に差が生じる場合があります。潤滑液とともに空気と埃が潤滑層に混入すると、軸受の機能に大きく影響することがあります。