ファイルをすばやくマイグレーションするには、マイグレーションを行うプロジェクト全体を選択します。ただし、所要時間は長くなりますが、最終的に Autodesk Inventor のパフォーマンスの改善につながる方法もあります。この方法の場合、各パーツおよびサブアセンブリがメモリにロードされた後、これらの項目に対するメモリが解放されます。ファイルをマイグレーションせずに開くことができるため、アセンブリ モデルを開く時間が短縮されます。
Vault がインストールされている場合、Vault からファイルをマイグレーションできます。タスクを実行すると、選択したファイルがチェックアウトされて現在のリリースにマイグレーションされた後、マイグレーションに関するコメント付きで再度チェックインされます。
作業を開始する前に
- 設計に使用しているすべてのファイル(パーツ(.ipt)、アセンブリ(.iam)、プレゼンテーション(.ipn)、図面(.idw、.dwg)、iFeature(.ide))をバックアップします。
- サーバ上にファイルを保存している場合は、ネットワーク ドライブをローカルにマップするか、ユーザ UNC パスを直接マップします。
- 旧バージョンの Inventor で、ファイルが問題なく正常に開けることを確認します。手順を進める前に、解像度と一般的な問題を解決します。
- 既定のプロジェクトを使用する代わりに 1 つまたは複数のカスタム プロジェクトを定義している場合は、次の手順を実行します。
- 新しいバージョンの Inventor を起動します。
- リボンの[ツール]タブ [オプション]パネル [アプリケーション オプション] [ファイル]タブの順にクリックします。
- [プロジェクト フォルダ]で、適切なプロジェクトが指定されていることを確認します。
- ダイアログ ボックスを閉じます。[スタートアップ]タブの[起動]パネルで、[プロジェクト]をクリックします。[プロジェクト]ダイアログ ボックスにプロジェクトが一覧表示されます。ここで表示されたプロジェクト ファイルは[マイグレーション]ダイアログ ボックスで使用可能です。
- Inventor のすべてのバージョンを閉じます。
注: タスク スケジューラは Inventor を実行中に使用できます。最適のパフォーマンスを得るには、タスクを実行する前にすべての Inventor セッションを閉じ、タスクの実行中はセッションを開始しないでください。
ファイルをマイグレーション
- Inventor の[タスク スケジューラ]ウィンドウの[ファイルをマイグレーション]をクリックします。
- Inventor の[タスク スケジューラ]ウィンドウで右クリックし、[タスク作成] [ファイルをマイグレーション]の順に選択します。
- [ファイルをマイグレーション]ダイアログ ボックスの[プロジェクト]で、アクティブなプロジェクトを指定します。
Vault プロジェクトがアクティブな場合、ファイルは Vault からマイグレーションされます。Vault 以外のプロジェクトがアクティブな場合、ファイルはローカル ハード ドライブからマイグレーションされます。
- [ファイル追加]、[フォルダ追加]、または[プロジェクト追加]をクリックします。
- [ファイル追加]: 個別のファイルを参照し、選択します。
- [フォルダ追加]: サブフォルダを含めるには、[繰返し]列をクリックしてチェックマークを付けます。[ファイル名]列では、下矢印をクリックしてフォルダ内のマイグレーションするファイル タイプを指定します(複数指定も可)。
- [プロジェクト追加]: 指定したプロジェクト内で、旧形式のファイル(.ipt、.iam、.ipn、.idw、.dwg、.ide)をすべてマイグレーションします。選択したプロジェクトにスタイル ライブラリが含まれる場合は、プロジェクトのスタイルと同じ名前または値の未使用のスタイルが削除されます。マイグレーションされたファイルが保存される前に削除されます。このプロセスにより、ほとんどの未使用のスタイルは、一度も変更されなかったものとしてパーツおよびアセンブリ ファイルから削除されます。
- [オプション]をクリックして変更するか、既定の設定を適用します。
アプリケーションのパフォーマンスを高めるには、[全体の再構築]をオンにします(R5.3 より前のリリースからマイグレーションする場合に推奨)。
- [タスクのプロパティ]ボックスに、タスク名とタイム アウトしきい値を入力します。
- スケジュールを指定するか、[即時]オプションを選択します。
- [ファイルをマイグレーション]ダイアログ ボックスの[OK]をクリックします。
マイグレーションのパフォーマンスを改善する
注: タスク スケジューラを使用して、リリース 10 以前のファイルをマイグレーションします。
- Inventor の[タスク スケジューラ]ウィンドウの[ファイルをマイグレーション]をクリックします。
- Inventor の[タスク スケジューラ]ウィンドウで右クリックし、[タスク作成] [ファイルをマイグレーション]の順に選択します。
- [ファイルをマイグレーション]ダイアログ ボックスの[プロジェクト]で、アクティブなプロジェクトを指定します。
Vault プロジェクトがアクティブな場合、ファイルは Vault からマイグレーションされます。Vault 以外のプロジェクトがアクティブな場合、ファイルはローカル ハード ドライブからマイグレーションされます。
- 2 つ以上のパーツ(.ipt)ファイルをマイグレーションするには、[フォルダ追加]をクリックします。
サブフォルダを含めるには、[繰返し]列をクリックしてチェックマークを付けます。[ファイル名]列では、下矢印をクリックしてフォルダ内のマイグレーションするファイル タイプを指定します。
- 次の要素について、上記の手順を繰り返します。
- サブアセンブリ
- メイン アセンブリ
- 図面ファイル(.idw)、プレゼンテーション ファイル(.ipn)
- マイグレーションの一覧からファイルを選択し、[オプション]をクリックします。
- [全体の再構築]をオンにします。
- [マイグレーションされたファイルをスキップ]をオンにします。
- [タスクのプロパティ]ボックスに、タスク名とタイム アウトしきい値を入力します。
- スケジュールを指定するか、[即時]オプションを選択します。
- [OK]をクリックします。
メイン アセンブリのみをマイグレーションすると、反復するパーツやパターン化されたアセンブリを含めて、すべてのパーツとサブアセンブリが個別にメモリにロードされます。大きなアセンブリでこの方法を実行すると、メモリ不足や安定性の問題が発生する可能性があります。コンポーネント パターンがある大きなアセンブリは、重大な問題を引き起こす可能性があります。