(材料の極限または降伏強度に基づいた)疲れ荷重の溶接ジョイントにおける従来のチェック手順では、安全なジョイント設計に対する十分な保証がないので、ジョイントの疲労強度を使用して疲れ荷重ジョイントをチェックします。
1. 耐久限度の指定
最初のステップでは、溶接ジョイントの指定したタイプ、設計、荷重、材料に対して、一定の強さ σ e または τ e における耐久限度を計算で求めます。
2. 有限寿命疲労限度の指定
有限寿命疲労限度 σ f または τ f は、時間強さの範囲(N< 10 6 サイクル)にある指定されたジョイントの寿命について計算されます。計算は、この有限寿命疲れ限度で続けられます。
3. 特定の疲労荷重のパラメータの計算
繰返し上側荷重および繰返し下側荷重の平均値は次の計算式に基づいて計算されます。これは、すべての指定された荷重に対して実行されます。
4. ストロークの効果
ストロークがジョイントに疲労荷重以外の影響を与える場合、その影響は計算に含まれなければなりません。この計算は、最大計算荷重を決定するための計算式で動的ストローク係数を使用して適用されます。
F max = F m + η F a or M max = M m + η M a
5. 溶接ジョイントの作動応力の計算
平均繰返し応力 σ m または τ m および上限繰返し応力 σ h または τ h は、静的計算で使用される計算式で、指定された平均繰返し荷重 F m 、M m 、および最大計算荷重 F max 、M max について計算されます。これらの応力は計算式に基づく繰返し振幅の計算に使用されます。
σ a = σ h - σ m または τ a = τ h - τ m
6. ジョイントの疲労強度の指定
計算された応力と既知の耐久限度について、結果として得られるジョイントの疲労強度は選択された疲労曲線に基づいて簡単に決定できます。垂直応力とせん断応力の疲労強度の決定手順を次の図で示します。
さまざまな σ a / σ m 比率に対する垂直応力のヘーグ チャート(修正グッドマン疲労曲線を使用)
さまざまな τ a / τ m 比率に対する垂直応力のヘーグ チャート(修正グッドマン疲労曲線を使用)
7. ジョイント チェック
最後のステップでは、ジョイント安全率 n C = σ A / σ a が計算され、必要安全度と比較されます。便利な溶接ジョイントについては、条件 n f ≤ n C が満たされなければなりません。