独自のフレーム メンバの断面およびノッチ プロファイルを定義するには、[形鋼オーサリング]コマンドを使用します。それらはコンテンツ センターに配置してフレーム ジェネレータで使用できます。[構造形状]ダイアログ ボックスでは、必要な図形を識別し、フレーム ジェネレータ固有のデータをパーツ/iPart に追加できます。これは[コンポーネント オーサリング]ダイアログ ボックスに似ています。
旧バージョンの Autodesk Inventor で構造形状をパブリッシュし、それらをコンテンツ センターの形鋼カテゴリにパブリッシュしている場合があります。それらを Autodesk Inventor 2023 のフレーム ジェネレータで使用するには、これらのパーツをオーサリングして再パブリッシュしておく必要があります。パーツをオーサリングして再パブリッシュすると、コンテンツ センターには次の 2 つのファミリができます。
- Autodesk Inventor 2023 でフレーム ジェネレータ用にオーサリングされた 1 つのファミリ。フレーム ジェネレータでは、このオーサリング済みファミリのみが識別されます。
- オーサリングされていないファミリ。オーサリングされていないファミリをコンテンツ センターに保持して、旧形式のデータをサポートすることができます。
オーサリング済みフレーム メンバの命名
フレーム メンバの既定名は、[規格]+[ストック番号] +[固有番号]で構成されます。オーサリング プロセス中は、名前に既定のストック番号は含まれません。ストック番号は手動で追加することをお勧めします。これにより名前の既定の形式を維持できるようになり、作成されたフレーム メンバの名前をカスタマイズすることができます。
オーサリングのモデリング要件
フレーム ジェネレータでのオーサリング機能とパーツとの互換性を確保するには、パーツが特定のモデリング要件を満たしている必要があります。
- 開始、断面、および終了の 3 つの平面
- 3 つのパラメータ
- 間隔を範囲に使用した押し出しフィーチャ
オーサリング情報を完全に定義した後で[OK]をクリックすると、以下の項目についてモデルがチェックされます。
- 押し出しフィーチャのスケッチ
- 作業平面上にスケッチが作成されていません。スケッチ平面に基づいて作業平面を作成してください。この平面から押し出しフィーチャが開始されます。
- 基準の長さパラメータ
- パラメータが欠落しています。L パラメータを追加してください。このパラメータは、[形鋼オーサリング]ダイアログ ボックスの[パラメータ マッピング]領域で定義された[基準の長さ]にマップされます。
- 押し出しフィーチャの延長タイプ
- 延長タイプが間隔ではありません。
範囲を間隔に変更します。
フィーチャの作成を開始する平面として、開始平面を選択します。
フィーチャの作成を終了する平面として、終了平面を選択します。
- 押し出しフィーチャの開始平面
- この平面は、スケッチ平面からのオフセットでは作成されません。
開始平面は、断面からオフセットしてください。この断面は、[形鋼オーサリング]ダイアログ ボックスで選択された押し出しから抽出される平面です。
- 開始平面のオフセット値
- 式が正しく定義されていません。
OffSを、開始平面と断面の間の距離として定義してください。
- 押し出しフィーチャの終了平面
- この平面は、スケッチ平面からのオフセットでは作成されません。
断面から終了平面をオフセットしてください。
- 終了平面のオフセット値
- 式が正しく定義されていません。
L+OffEを、終了平面と断面の間の距離として定義してください。
- G_L パラメータ
- パラメータが欠落しているか、正しく定義されていません。
パラメータ G_L は作成済みまたは再定義済みであり、エクスポート対象としてマークされています。
パーツがフレーム メンバのオーサリングのモデリング要件を満たしていない場合、パーツが修正されてから、オーサリングが続行されます。メッセージ ダイアログに、ファイル変更内容の詳細が記載されたログ ファイルの場所が表示されます。
コンテンツ センターへの旧形式フレーム メンバのマイグレーション
マイグレーション手順を参照するには、[操作方法]タブをクリックてください。
Autodesk Inventor 2023 を起動しても、ファイルのマイグレーションは実行されません。コンテンツ センターに接続し、必要なライブラリを現在のプロジェクトにアタッチしている場合、次の操作を実行したとき、フレーム メンバのマイグレーションが発生します。
- ファイルを保存する、またはファイルを強制的に現在のバージョンに保存する。
- フレーム ジェネレータでフレーム メンバを操作する。
- [ファイル]
[管理] [マイグレーション]の順にクリックします。
- Autodesk Inventor ツールのタスク スケジューラから、マイグレーション タスクを実行する。
Autodesk Inventor 2017 における公開ファミリの更新
Autodesk Inventor 2008 のフレーム ジェネレータ データベースから作成されたフレーム メンバ(ただし、 Autodesk Inventor 2023 2008 でオーサリングされたメンバを除く)に対し、Autodesk Inventor およびコンテンツ センターへのマイグレーションが実行されます。
フレーム メンバを Autodesk Inventor 2008 でオーサリングした場合は、 Autodesk Inventor 2023 で再オーサリングし、コンテンツ センターにパブリッシュしてください。 Autodesk Inventor 2023 でパーツをパブリッシュする場合、旧形式のファミリ ID パラメータを Inventor 2008 からのオーサリング済みパーツ ID にマップします。次に、旧形式のメンバ ID 列を iPart テーブルに追加します。
マイグレーションの障害
マイグレーションの失敗が発生してダイアログ ボックスが表示されるのは、次の場合です。
- コンテンツ センターに接続していない、あるいは、適切なライブラリを現在のプロジェクトにアタッチしていない。
- 1 つまたは複数のフレーム ジェネレータ ファイルが省略されている。
- ファイルが未解決になっている。
フレーム ジェネレータ固有のファイル(未解決ファイルを除く)はすべて移行されます。ファイルを解決し[マイグレーション]コマンドを実行すれば、マイグレーションが行われます。
- ファイルがカスタマイズされていて、対象のファイルがコンテンツ センター ライブラリ内に存在しない。
このような場合は、説明と、続行するかどうかを選択するオプションを含むダイアログ ボックスが表示されます。警告プロンプトは、[プロンプト>>]設定を使用してコントロールできます。このコントロールによって、マイグレーションの中断を回避できます。