パーツの穴フィーチャ <IvPartHoleFeature>

概要

パーツの穴フィーチャは、ターゲット IvAdoptedPart の子として利用できます。パーツの穴フィーチャは、操作、タイプ、配置、終端の 4 つの主要カテゴリを使用して指定します。

穴の操作は、次の 4 つの方法のいずれかで指定することができます。

穴の操作は、1 つのみを指定する必要があります。

穴のタイプは次の 3 つの方法のいずれかで指定することができます。

平行ねじまたはテーパねじは、穴に指定することができます。これらの場合は、ねじ山の寸法は、ねじの規格、クラス、指定のライブラリから取得されるため、穴の直径は暗黙的に指定されます。平行ねじまたはテーパねじを指定しない場合は、直径を明示的に指定することができます。明示的に指定しない場合は、既定で 0.5 に設定されます。

穴の配置は、次の 4 つの方法のいずれかで指定することができます。

配置タイプは、1 つのみを指定する必要があります。

穴の終端は次の 3 つの方法のいずれかで指定することができます。

終端のタイプは、1 つのみを指定する必要があります。

Mixin

IvFeature

IvPartHoleFeatureModifier

[パラメータ]

Name [タイプ] 説明
diameter この指定は任意です。穴の直径です。既定値は 0.5 です。
文字列 (リニア、同心円、スケッチ配置の場合は必須)穴を配置する平面または作業平面の名前です。
edge1 文字列 (リニア配置の場合は必須)穴の中心位置の寸法基準とする 1 番目のエッジの名前です。
distance1 (リニア配置の場合は必須) edge1 から穴の中心までの距離です。
edge2 文字列 (リニア配置の場合は必須)穴の中心位置の寸法基準とする 2 番目のエッジの名前です。
distance2 (リニア配置の場合は必須) edge2 から穴の中心までの距離です。
biasPoint 文字列 (リニア配置の場合は必須)穴の中心を見つけやすくする面上の点の名前です。
concentricReference 文字列 (同心円配置の場合は必須)穴の中心を決定する円形状エッジまたは円柱面の名前です。穴の中心は、円形状エッジの中心点、または円柱面の軸上に配置されます。円形状エッジを指定する場合は、エッジは平面に平行な面上に配置されている必要があります。円柱面を指定する場合は、その軸は、平面に対して垂直である必要があります。
centerPoint 文字列 (点配置の場合は必須)穴の中心を指定する作業点の名前です。
direction 文字列 (点配置の場合は必須)穴の軸の方向を指定するエンティティの名前です。穴の軸が直交する平面もしくは作業平面、または穴の軸と平行なエッジもしくは作業軸を指定できます。
sketchName 文字列 (スケッチ配置の場合は必須)スケッチの名前です。
sketchPart パーツ (スケッチ配置の場合は必須) sketchName が含まれるパーツです。
原点 文字列 (スケッチ配置の場合は必須)スケッチの原点が配置されている、頂点または作業点の名前です。
xAxis 文字列 (スケッチ配置の場合は必須)スケッチの X 軸が配置されている、エッジまたは作業軸の名前です。
reverseXdirection? boolean (スケッチ配置に適用)任意指定。true にすると、スケッチの X 方向が反転されます。既定は False です。
reverseSketchNormal? boolean (スケッチ配置に適用)任意指定。true にすると、スケッチの法線が反転されます。既定は False です。
drilledType name (キリ穴操作に適用)任意指定。Drilled または Drilled_default の値で、明示的にドリル操作を示します。既定は Drilled_default です。
csinkDiameter (皿面取り操作の場合は必須)皿面取りの直径です。
csinkAngle (皿面取り操作の場合は必須)皿面取りの角度(度単位)です。
cboreDiameter (ざぐり(カウンターボア)操作の場合は必須)ざぐり(カウンターボア)の直径です。
cboreDepth (ざぐり(カウンターボア)操作の場合は必須)ざぐり(カウンターボア)の深さです。
spotFaceDiameter (ざぐり(スポットフェース)操作の場合は必須)ざぐり(スポットフェース)の直径です。
spotFaceDepth (ざぐり(スポットフェース)操作の場合は必須)ざぐり(スポットフェース)の深さです。
threadDesignation 文字列 (平行およびテーパねじの場合は必須)ねじ指定("M16x1.5"、"M55x1.5" など)です。詳しくは、Inventor のインストール フォルダにある Thread.xls を参照してください。
threadClass 文字列 (平行ねじの場合は必須)ねじクラス("2B" など)です。詳しくは、Inventor のインストール フォルダにある Thread.xls を参照してください。
parallelThreadType 文字列 (平行ねじに適用)任意指定。平行ねじのタイプ("ANSI メートル M プロファイル" など)です。詳しくは、パーツ エディタまたは Inventor のインストール フォルダにある Thread.xls を参照してください。既定値は、"ANSI ユニファイねじ" です。
fullDepthThread? boolean (平行ねじに適用)任意指定。True にすると、穴の全範囲をねじにすることを示します。既定値は True です。
threadDepth (平行ねじに適用)任意指定。fullDepthThread? を True にしない限り、無視されます。穴の中のねじ山の深さを指定します。既定値は 1 です。
rightHanded? boolean (平行およびテーパねじに適用)任意指定。true にすると、ねじ山は右巻きになります。false にすると、左巻きになります。既定値は True です。
taperThreadType 文字列 (テーパねじに適用)任意指定。テーパねじタイプ(NPT など)です。詳しくは、パーツ エディタまたは Inventor のインストール フォルダにある Thread.xls を参照してください。既定値は "NPT" です。
depth (距離の終端に適用)任意指定。穴の深さです。既定値は 1 です。
extentDirection name (距離または貫通の終端に適用)任意指定。穴の方向です。:Positive、:Negative を指定します。既定値は :Positive です。
flatBottom? boolean (距離の終端に適用)任意指定。true にすると、穴の下部がフラットになります。既定値は True です。
bottomTipAngle (距離の終端に適用)任意指定。flatBottom? が false の場合は無視されます。穴の下部のドリル先端の角度(度単位)です。既定値は 118 です。
toFace 文字列 (終点の終端の場合は必須)終端面の名前です。
extendToFace? boolean (終点の終端に適用)任意指定。true にすると、穴を完全に含めるように toFace を延長します。
throughAllType name (貫通の終端の場合は必須) :ThroughAll で貫通穴を指定します。
NameFeatureGeometry? boolean 他のエンティティが参照できるように、フィーチャによって作成された面、エッジ、頂点に名前を割り当てるかどうかをコントロールします。

パーツ フィーチャのエンティティの命名

IvPartHoleFeature には、自動エンティティ命名メカニズムがあります。図に、自動で適用されたエンティティ名を、エンティティ命名エディタに表示されるとおりに示します。

例 1

この例では、アセンブリ ドキュメントの子として追加する必要があるパーツを作成します。このパーツの穴フィーチャでは、リニア配置(face、edge1、edge2、biasPoint、distance1、distance2)、明示的な直径指定を使用します。

名前: PartHole_Part01
デザイン: Part1Adopt
子の名前: simpleLinearHole
子のデザイン: IvPartHoleFeature
[名前] [タイプ] 指定値
drilledType name :Drilled
文字列 "TopFace"
edge1 文字列 "TopFrontEdge"
edge2 文字列 "TopLeftEdge"
distance1 10
distance2 12
biasPoint 文字列 "v001"
extentDirection name :Positive
diameter 6
throughAllType name :throughAll

例 2

この例では、アセンブリ ドキュメントの子として追加する必要があるパーツを作成します。このパーツの穴フィーチャでは、同心円配置(concentricReference、face)、明示的な直径指定、ドリル操作(drilledType)を使用します。

名前: PartHole_Part02
デザイン: Cyl1Adopt
子の名前: simpleConcentricHole
子のデザイン: IvPartHoleFeature
[名前] [タイプ] 指定値
drilledType name :Drilled
文字列 "fTop"
concentricReference 文字列 "eTop"
extentDirection name :Positive
diameter 15
throughAllType name :throughAll

例 3

この例では、アセンブリ ドキュメントの子として追加する必要があるパーツを作成します。このねじパーツの穴フィーチャでは、同心円配置(concentricReference、face)、明示的な皿面取りの直径と角度指定、平行ねじパラメータ(type、designation、class)を使用します。

名前: PartHole_Part03
デザイン: Cyl1Adopt
子の名前: tappedConcentricHole
子のデザイン: IvPartHoleFeature
[名前] [タイプ] 指定値
文字列 "fTop"
concentricReference 文字列 "eTop"
csinkAngle 120
csinkDiameter 10
parallelThreadType 文字列 "ISO メートル プロファイル"
threadDesignation 文字列 "M6x1"
threadClass 文字列 "6H"
flatBottom? boolean False
bottomTipAngle 120
depth 72