充填時間結果では、キャビティ充填時のフロー フロントの位置が一定の間隔で示されます。
下図ではコンターの色は成形品への樹脂流動を表しています。同じ色の領域はすべて同時に充填されます。結果では射出開始時には濃い青色で表示され、最後に充填される場所は赤色で表示されます。成形品がショート ショットの場合、充填されなかった部分は無色で表示されます。
充填時間結果が良好な成形品では、フロー パターンのバランスがとれていて、次のような点を確認できます。
ショート ショットが発生した場合、充填時間結果に半透明として表示される。フロー パスの末端で半透明な領域がないか確認する。3D 解析モデルについては、未充填キャビティ結果を使用して、成形品内部に未充填部分がないかを確認できる。
充填時間結果に、コンターの間隔がきわめて狭い部分がある場合、ためらいが発生した可能性がある。ためらいによって、成形品の充填が完了する前に薄肉部が固化した場合、ショート ショットが発生することがある。
充填時間結果で 1 つのフロー パスが他のパスより先に完了した場合、過充填が発生する可能性がある。過充填は、成形品の重量増加、反り、および成形品全体での不均一な密度分布を発生させることがある。
ウェルド ラインの発生を確認するためには、ウェルド ライン結果を充填時間結果にオーバーレイする。ウェルド ラインは強度不良および外観不良の原因となる。
エアー トラップの発生を確認するためには、エアー トラップ結果を充填時間結果にオーバーレイする。エアー トラップは強度不良および外観不良の原因となる。
レーストラック現象はエアー トラップとウェルド ラインを発生させることがある。エアー トラップとウェルド ラインの数と位置を確認する。