リアクティブ成形解析
熱硬化性樹脂成形プロセスとも呼ばれるリアクティブ成形プロセスでは、熱硬化性材料が使用されます。
熱硬化性樹脂の特性
- 成形プロセス中の化学反応。
- 架橋ポリマー構造。
- 成形プロセス中の重合および成形の同時進行。
リアクティブ プロセス
- 反応射出成形(RIM)
- 構造反応射出成形(SRIM)
- 繊維強化プラスチック用のレジン トランスファ成形(RTM)
- マルチ バレル リアクティブ成形(RIM-MBI)
- 熱硬化性樹脂射出成形
- ゴム コンパウンド射出成形
- 半導体封止成形
- アンダーフィル封止成形
リアクティブ成形解析の利点
- 熱硬化性樹脂の架橋ポリマー構造により、一般的に機械的特性が改善され、高い耐熱性と環境抵抗を得ることができる。
- 通常、熱硬化性樹脂は低粘度であるため、熱可塑性樹脂成形よりも比較的低い圧力および型締力で、大型で複雑な成形品の成形が可能。
- 熱硬化性樹脂は、複合プロセスで使用することができる。たとえば、RTM および SRIM プロセスでは、長繊維から作られるプリフォームを使用し、高強度で低体積の大型成形品が成形できる。フィラーおよび強化材の使用により、収縮制御、耐薬品性および耐衝撃性、電気絶縁および断熱性の向上、およびコストの削減が可能。
リアクティブ成形解析は、50 グレードの実験測定済みリアクティブ成形材料を提供する Autodesk 材料データベースと統合されています。 特に、Autodesk Moldflow Insight のリアクティブ成形解析では次のことが実行できます。
- 大部分のリアクティブ プロセスにおいて、成形品設計を支援するメルト フロント パターンの予測、および、キャビティ充填を最適化するためのゲート配置の評価
- 充填中および充填後の金型内のあらゆる位置での、コンバージョン (硬化度) の時間変化の計算
- 適切な成形機を選択するための、射出圧力および型締力要件の決定
- 充填過程のキャビティ内の任意の時間およびポイントの射出圧力の表示
- 金型内部の反応速度の結果として生じる、任意の時間の温度変化のグラフィック表示
- 早期ゲル化に起因するショート ショットの検出
- 成形品設計とゲート配置に基づいたウェルド ライン (ニット ライン) の正確な予測
- 適切な金型ベントのためのエアー トラップの予測
- RTM および SRIM 解析では、キャビティ内に異なる配向の複数の繊維マットを定義可能
- リアクティブ成形および半導体封止成形解析における、成形品反りの予測[1]
[1] Midplane または Dual Domain の解析テクノロジで反り解析を実行するには、圧縮性ソルバーを使用する解析順序を選択する必要があります。