チュートリアル B6: 線形静(熱応力)解析

線形静解析の荷重として、非線形定常熱伝導解析からの温度分布を使用します。これにより、熱膨張によってパーツに発生する応力を確認できます。モデルにはボルト穴に固定拘束があり、フランジのサーフェスに沿ってチューブから離れた方向にスライドできるようになります。

解析を設定する

  1. ツリー表示で[マニホールド解析]を右クリックし、[複製]を選択します。これにより、[マニホールド解析 - コピー]という名前の解析のコピーが作成されます。
  2. これで、[マニホールド解析 - コピー]ツリーがアクティブなモードになりました。[サブケース]下で[サブケース 1]を左クリックし、名前を「サブケース 2」に変更します。[初期温度]荷重は熱応力解析では不要なため、[サブケース 2]から削除します。
  3. [マニホールド解析 - コピー] を右クリックし、[編集]を選択します。
  4. [名前] 「熱応力」 と入力し、 [タイトル] に「熱応力解析」と入力します。解析[タイプ]をドロップダウン メニューで[線形静解析]に変更します。

  5. [OK]をクリックします。
  6. 熱荷重は線形静解析に関連していないため、解析からすべて削除されます。ただし、[初期温度]は手動で削除する必要があります。
  7. 次のメッセージ ウィンドウで[OK]をクリックします。

荷重および拘束の適用

  1. [サブケース 2]下の[荷重]を右クリックし、[新規作成]を選択します。
  2. [名前]「温度荷重」に変更します。
  3. [タイプ][解析結果から定義]に変更します。
  4. [荷重定義]セクションで、[参照]ボタンをクリックして、結果ファイルを参照します。非線形定常熱伝導解析を実行した後に生成された、FNO ファイルの場所に移動します。たとえば、C:\Users\Public\Public Documents\Autodesk\Inventor Nastran 2023\Tutorial\en-us\Inventor 2023\Thermal Stress Manifold\In-CAD\FEA フォルダです。次に、FNO ファイルを開きます。

  5. [荷重]ダイアログ ボックスでは、下の図のように[出力セット][INCR 1, LOAD=1.0]が選択され、[節点荷重]に[温度]が選択されています。

  6. [OK]をクリックし、出力からの温度荷重の定義を完了します。
  7. ツリー表示で、[拘束]を右クリックし、[新規作成]を選択します。
  8. 下の図で青色にハイライト表示されたボルト穴のサーフェスを選択します。

  9. 拘束の名前を「構造拘束」に変更します。
  10. 既定の設定を受け入れます。[サブケース 2]がハイライト表示されていることを確認し、別の拘束を定義するために、 [新規作成]ボタンをクリックします。
  11. [拘束 2]の名前を「スライド サーフェス」に変更します。下の図で青色にハイライト表示された、チューブから離れた場所にある両方のフランジのサーフェスを選択します。
  12. [Tx]以外のすべての自由度のチェックボックスをオフにします。これにより、サーフェス上の節点が配置された平面を中心にスライドできますが、それを貫入することはできなくなります。
  13. [サブケース 2]がハイライト表示されていることを確認し、[OK]をクリックしてダイアログ ボックスを閉じます。
  14. 最終的なモデルは以下のように表示されます。

  15. すべてのエンティティを定義した後、最終的なツリー表示は以下のように表示されます。

解析を実行して結果のポストプロセスを実行する

  1. この時点で、モデルを保存します。
  2. ツリー表示で[熱応力解析]を右クリックし、[Nastran で実行]を選択します。
  3. Autodesk Nastran でモデルが解析され、Inventor Nastran 内の[Autodesk Nastran 出力]ウィンドウに進行状況が表示されます。
  4. 「Nastran による解析が完了しました」というダイアログ ボックスが表示されたら、[OK]をクリックして結果を Inventor Nastran にロードします。
  5. 解析の完了後、結果は Inventor Nastran にロードされます。
  6. ツリー表示の[結果]下で[フォン ミーゼス]を右クリックし、[編集]を選択します。
  7. [表示オプション][最小/最大マーカー]チェック ボックスをオフにします。[変形オプション]タブで、実際の変位を表示するために[実寸]を選択します。[コンター オプション]タブで、[結果データ][応力]に、[タイプ]が[SOLID VON MISES STRESS (ソリッド フォンミーゼス応力)]に設定されていることを確認します。[表示オプション]タブで、[すべて非表示]を選択します。
  8. [表示]をクリックします。結果は以下のように表示されます。

これで、排気マニホールドの熱伝導解析および熱応力解析を完了しました。

次は説明された主なトピックの概要です。