チュートリアル B6: 非線形定常熱伝導解析

最初に、非線形定常熱伝導解析を実行して温度分布を取得します。このデータは、熱応力解析に使用される線形静的解析の入力となります。

解析を設定する

  1. ツリー表示で、[解析 1]を右クリックし、[編集]を選択します。
  2. [名前] 「マニホールド解析」 と入力し、[タイトル] 「NL SS 熱伝導解析」 と入力します。[タイプ]ドロップダウン メニューから[非線形定常熱伝導解析]を選択します。
  3. ダイアログ ボックスは以下のように表示されます。

  4. [OK]をクリックし、解析の設定を終了してツリー表示に戻ります。
  5. [モデル]ツリーで、[材料]を右クリックし、[新規作成]を選択します。
  6. [名前]「4130 合金鋼鉄」に変更します。
  7. [熱]が選択されていることを確認し、[C]([比熱])に「40.53」、[K]([熱伝導率])に「0.00055555」と入力します。
  8. 次に、[一般]TREF ([参照温度])に「150」と入力します。
  9. [構造]に、下の図に示す構造特性を入力します。これらは線形静熱応力解析で使用されます。

    熱伝導解析で重要な材料特性(熱伝導率および比熱)は、[熱]セクションで入力できます。質量密度()は、[一般]セクションで入力できます。構造特性を入力する必要はありません。

  10. [OK]をクリックします。
  11. [モデル]ツリーの[理想化]で、標準のカテゴリの下に[ソリッド][シェル]などの既存の定義がないか調べます。たとえば、次の「ソリッド 1」は既存の定義の例です。

    既存の定義がある場合は、[理想化] > [すべて削除]の順に右クリックして選択します。この操作を実行すると、不必要な材料が成形品メッシュに表示されなくなり、解析に関与しなくなります。

  12. [モデル]ツリーで、[理想化]を右クリックし、[新規作成]を選択します。
  13. [名前]「線形ソリッド特性」と入力し、[タイプ][ソリッド要素]を選択し、[材料][4130 ステンレス鋼]を選択します。

  14. [OK]をクリックします。

メッシュを定義して荷重を適用する

  1. [メッシュ モデル]を右クリックし、[編集]を選択します。
  2. [要素サイズ]フィールドに「0.09」と入力します。
  3. [要素次数]ドロップダウンから[1 次]を選択します。線形要素は熱解析に適しています。

    熱伝達解析では中間節点が不要なため、線形ソリッド要素を使用しています。

  4. [OK]をクリックします。
  5. メッシュの生成後、モデルは次のように表示されます。

  6. [サブケース 1]下の[荷重]を右クリックし、[新規作成]を選択します。
  7. [名前]に「NLssht 荷重」と入力します。
  8. [タイプ]ドロップダウン メニューから[熱流束]を選択し、フランジ 2 の内側サーフェスおよび穴を構成する 4 つのチューブをすべて選択します。下の図では、サーフェスは青色にハイライト表示されています。

  9. [荷重定義]下で、[熱流束]に「0.035」と入力し、[サブケース 1]に荷重が自動的に追加されるように、[サブケース 1]がハイライト表示されていることを確認します。

  10. 別の荷重を定義するには、 [新規作成]ボタンをクリックします。
  11. [名前] に「熱伝達」と入力します。
  12. [タイプ]ドロップダウン メニューから[熱伝達]を選択します。
  13. フランジ 2 の厚さを構成する 2 つの辺のいずれかを選択して、すでに選択しているサーフェスに対する接線サーフェスをすべて選択します。チューブに面するフランジ 1 および 2 のサーフェスと、チューブの外側サーフェスの選択を続けます。選択したサーフェスは以下のように表示されます。

  14. [熱伝達率]値に「3.858E-5BTU/(sec·in2·°F)」および[周囲温度]に「70 °F」を入力します。
  15. [サブケース 1]に荷重が自動的に追加されるように、[サブケース 1]がハイライト表示されていることを確認します。

  16. 別の荷重を定義するには、 [新規作成]をクリックします。

  17. [荷重]ダイアログ ボックスが再び表示されたら、[名前]フィールドに「初期温度」と入力し、[タイプ]ドロップダウン メニューから[初期条件]を選択します。[サブ タイプ]ドロップダウンに[温度]が表示されます。[荷重定義]セクションの[温度]に「70」と入力します。これはボディの初期温度を定義し、それがボディ周囲の空気温度であると仮定します。
  18. この荷重が[サブケース 1]に自動的に追加されるように、[サブケース 1]を選択します。

  19. [OK]をクリックします。
  20. この時点で、モデルを保存します。

解析を実行して結果のポストプロセスを実行する

  1. ツリー表示で[マニホールド解析]を右クリックし、[Nastran で実行]を選択します。
  2. 「Nastran による解析が完了しました」というダイアログ ボックスが表示されたら、[OK]をクリックして結果を Inventor Nastran にロードします。
  3. [結果]をダブルクリックします。[プロット]ダイアログ ボックスが開きます。

  4. [表示]をクリックします。結果は以下のように表示されます。