Revit Server モデル作成コマンドライン ユーティリティ

ローカル モデルの作成を自動化してサーバベースのワークシェアリングを容易にする Revit Server モデル作成コマンドライン ユーティリティ(RevitServerTool.exe)を使用できます。

新しいローカル モデルを、チーム メンバーのコンピュータに直接配置したり、チーム メンバーがアクセスできるフォルダに配置できます。

RevitServerTool.exe は、ホストまたはアクセラレータの役割を有効にした Revit または Revit Server をインストールした任意のコンピュータに自動的にインストールされます。

Revit ユーザのコンピュータ上で、ツールの既定の場所は %ProgramFiles%\Autodesk\Autodesk Revit 2023 ReleaseINSTALLDIR¥RevitServerToolCommand¥ です。 Revit Server のインスタンスで、ツールの既定の場所は %ProgramFiles%\Autodesk\Autodesk Revit 2023 Release¥tools¥RevitServerToolCommand です。

注: コマンドライン ユーティリティを使用するためには、DOS に習熟し、コマンド ラインの構造を把握しておく必要があります。このユーティリティは Revit Server の対応するバージョンでのみ動作します。つまり、RevitServerTool.exe の 2023 Release バージョンは、Revit Server の 2023 Release バージョンでのみ機能します。

コマンドとオプション

コマンド 結果
l, createLocalRvt 指定されたサーバ ベースの中央モデルからローカル モデルを作成します。
RevitServerTool -? RevitServerTool ユーティリティのヘルプを表示します。
オプション 結果
<モデル パス> Revit サーバ プロジェクト フォルダの相対モデル パス(「Hospital ¥North Wing.rvt」など)。これは必須の引数です。
-d, -destination 新しいモデルの場所とファイル名を指定するパス。絶対パス、相対パス、UNC パスがサポートされます。既定では、新しいモデルはユーザの Documents フォルダの "RevitServerTool" サブフォルダに作成されます。例: C:¥¥Users|<username>¥Document¥RevitServerTool¥<modelname>.rvt
注: 新しいモデル名が宛先パスに指定されていない場合、既定ではサーバ ベースの中央モデルの名前が使用されます。
-s、-server 中央モデルが存在する Revit Server のホスト名。これは必須の引数です。
-a, -accelerator Revit Server Accelerator の名前。この引数を指定しないと、ユーティリティでは RSACCELERATOR2023 Release 環境変数をチェックして、Accelerator が割り当てられているかどうかを判別します。Accelerator が割り当てられていて、その Accelerator のキャッシュ データが最新の場合は、それを使用します。Accelerator が指定されていない場合、ユーティリティは Revit Server ホストから中央モデルのデータを直接コピーします。同様に、Accelerator 名が無効である場合や Accelerator がダウンしている場合も、データはホストから直接取得されます。
-o, -overwrite 既に存在している場合、宛先モデルが上書きされます。

使用法:

RevitServerTool createLocalRVT <model path> [-s | -server <server name>] [-a | -accelerator <accelerator name>] [-d|-destination <path>] [-o|-overwrite]

用途 結果
RevitServerTool createLocalRVT <model path> [-server <server name>] 指定された Revit Server ホスト上のモデル パスで指定されている中央モデルのローカル コピーは、OS で設定されているユーザ名を使用して、ユーザの個人用ディレクトリに作成されます。
RevitServerTool createLocalRVT <model path> [-server <server name>] [-destination <path>] [-overwrite] 指定された Revit Server ホスト上のモデル パスで指定されている中央モデルのローカル コピーは、宛先パスの場所に作成され、そこにある以前のバージョンを上書きします。
RevitServerTool createLocalRVT <model path> [-server <server name>] [-destination <path>] [-accelerator <accelerator name>] 指定された Revit Server ホスト上のモデル パスで指定されている中央モデルのローカル コピーは、指定されている Revit Server Accelerator のキャッシュから作成され、指定した宛先に配置されます。

コマンドラインの使用例

注: 下の例でスペースが含まれるプロセス引数を正しく処理するには、引用符を使用する必要があります。

SERVER01 という名前の Revit Server ホスト上の 2023 Release Hospital Project というフォルダにある As-Built complex.rvt という中央モデルからローカル モデルを作成するには

  • RevitServerTool createLocalRvt "2023 Release Hospital Project¥As-Built complex.rvt" -s SERVER01 -o
  • または

  • RevitServerTool L "2023 Release Hospital Project¥As-Built complex.rvt" -s SERVER01 -o

同じ中央モデルからローカル モデルを作成して、As-Built complex myLocal.rvt という名前を付け、C:¥local files フォルダに保存するには

  • RevitServerTool createLocalRvt "2023 Release Hospital Project¥As-Built complex.rvt" -s SERVER01 -d "c:¥local files¥As-Built complex_myLocal.rvt" -o
  • または

  • RevitServerTool L "2023 Release Hospital Project¥As-Built complex.rvt" -s SERVER01 -d "c:¥local files¥As-Built complex_myLocal.rvt" - o

使用上の注意

エラーの状態とユーティリティの応答

状態: モデル パスを指定しても、必須の -server 引数が指定されていない。

応答: コマンドには必須の引数である server がありません。

状態: 指定されたモデル パスがサーバ上に存在しない。

応答: モデル「<model path>」が Revit Server「<server>」上に存在しないため、ローカル モデルを作成できません。

状態: 指定した宛先パスが存在しない。ユーザにアクセス権があり、新しいパスが作成されると、新しいモデルはそこに配置されます。

応答: ローカル モデル「<destination path>」が正常に作成されます。

状態: 宛先パス(新しいモデル)が既に存在し、ユーザが明示的に [-overwrite] オプションを使用していない。

応答: モデル「<model path>」が既に存在するため、ローカル モデルを作成できません。

状態: 指定したサーバにアクセスできないか、ネットワークがダウンしている。

応答: Revit サーバを現在使用できないため、ローカル モデルを作成できません。

状態: サーバ上のモデルが現在使用されている。

応答: モデル「<model path>」が現在使用されているため、ローカル モデルを作成できません。

状態:

不明な理由、あるいはモデルが壊れている、ユーザに宛先パスへのアクセス権がない、宛先パスの合計のパスの長さが 255 文字を超えている、ユーザが宛先パスを指定していない、パスが作成されていないことなどが原因で実行に失敗した。

応答: 場所「<destination path>」にローカル モデルを作成できません。