3ds Max のシーン セキュリティ ツールは、破損の原因となる既知のサードパーティのスクリプトから、システム ファイルとシーン ファイルを保護します。
- 3ds Max 2022 以降:
- 3ds Max 2019~2021:
概要
3ds Max のシーン セキュリティ ツールは、CRP/ADSL、ALC、ALC2、PhysXPluginMfx、MSCPROP、およびそのバリアントとして識別される既知のサードパーティの悪意のあるスクリプトを安全に検出して削除するための、オートデスクの推奨ツールです。悪意のあるスクリプトは、3ds Max の環境やシーン ファイルの破損、データの損失 / 不安定化を引き起こし、3ds Max のシーン ファイルを介して他のシステムにも感染が拡大する可能性があります。
新機能
バージョン 2.1.5:
- 3ds Max 2024 のサポートが追加されました。
- 3ds Max 2018 のサポートが終了しました。
バージョン 2.1.4:
- 3ds Max 2015~2017 のサポートが終了しました。
バージョン 2.1.3:
- シーン セキュリティ ツール バージョン 2.1.2 と、3ds Max 2019 Update 2 および 3 との間の非互換性の問題を解決するため、セキュリティ ツール関数公開システムのインタフェースにいくつかのメソッドを追加しました。
バージョン 2.1.2:
- セキュリティ ツール関数公開システムのインタフェースに、検出された問題の数と修正された問題の数を照会するためのメソッドを追加しました。
バージョン 2.1.1:
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MAXScript に[更新情報を通知](Notify me about updates)の設定が公開されました。
securityTools.GetDisplayUpdateNotification() -- Returns the current status of the "Notify me about updates" setting
securityTools.SetDisplayUpdateNotification bool -- Sets the "Notify me about updates" setting. Returns true if the setting was updated successfully, false otherwise
-
3ds Max 2022.2 Update 以降、システム管理者はネットワーク上のマシンの[保護を有効化](Enable protection)および[更新情報を通知](Notify me about updates)の設定をコントロールして、ユーザに対してこれらの設定変更を禁止できるようになりました。これらの設定をコントロールするには、[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Autodesk\3dsMax\24.0\Variables\MALWAREREMOVAL] にある次のレジストリ キーを使用します。
| 設定
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レジストリ キー
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タイプ
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値
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| 保護を有効化(Enable protection)
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EnableMalwareRemoval
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dword
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1= オン、0= オフ
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| 更新情報を通知(Notify me about updates)
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DisplayUpdateNotification
|
dword
|
1= オン、0= オフ
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| システム管理者
注: この設定は必須ではありませんが、基本設定の UI を使用して設定を無効にするには、「*CADAdmin」に設定する必要があります。
設定が「*CADAdmin」でない場合または見つからない場合は、設定が 3dsmax.ini に存在しない場合のみ使用されます。
|
オーナー
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文字列
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*CADAdmin
|
レジストリを介して設定がコントロールされている場合は、[基本設定](Preferences)ダイアログ ボックスの設定が無効になり、アイコンによって、システム管理者が設定を管理することが示されます。
次の例では、レジストリ エントリによって[有害ソフトの削除](Malware Removal)のすべてのオプションがオンになります。
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Autodesk\3dsMax\24.0\Variables\MALWAREREMOVAL]
"EnableMalwareRemoval"=dword:00000001
"DisplayUpdateNotification"=dword:00000001
"Owner"="*CADAdmin"

管理者によってロックされた[有害ソフトの削除](Malware Removal)
バージョン 2.1.0:
- 悪意のあるスクリプト MSCPROP を検出して削除する機能が実装されました。
バージョン 2.0.1:
- インストールされているシーン セキュリティ ツールが最新の状態であるにもかかわらず、[更新を通知する](Notify me about updates)オプションによって新しい更新がユーザに通知される問題を修正しました。
バージョン 2.0.0:
- このツールの名前は「3ds Max シーン セキュリティ ツール」(以前の名前は「3ds Max セキュリティ ツール」)に変更されました。
- 新しい[更新情報を通知](Notify me about updates)オプションを指定すると、Autodesk App Store でこのツールの新しいバージョンが利用可能になったときにユーザに通知されます。既定では、このオプションはオンになっています。
- このツールは、シーン ファイルやスクリプト ファイル内にある悪意のあるサードパーティ製スクリプトからユーザを保護する場合の柔軟性と堅牢性が高まるように、C++ で記述し直されています。
機能
- 以下に示すような 3ds Max のスタートアップ スクリプトに書き込まれたサードパーティの悪意のあるスクリプトを、非破壊的な方法で検出して削除します。
- 3ds Max へのロード方法(合成、外部参照、ドラッグアンドドロップ、スクリプト コマンド、その他)に関わらず、3ds Max のシーン ファイルから以下に示すようなサードパーティの悪意のあるスクリプトを検出して削除します。
- 以下に示すような悪意のあるスクリプトによって破損したシーンが 3ds Max で保存されないようにします。
- スタートアップ スクリプトやシーン データをクリーンアップする際にはユーザに確認を求めます。
- 3ds Max のクワイエット モードやその他の非インタラクティブ操作のシナリオ(コマンド ライン レンダリングやバッチ スクリプティングなど)でも動作します。
- システム ログ(Max.log)と MAXScript リスナーに操作を記録します。
- スタートアップ スクリプトやシーン ファイルをクリーンアップしないことを選択しても、3ds Max の使用は中断されません。
[保護を有効化](Enable Protection)オプション:
- 以下に示すサードパーティの悪意のあるスクリプトを検出して削除するには、シーン セキュリティ ツールを有効にしておく必要があります。
- 3ds Max 2022 以降: [基本設定] (Preferences)ダイアログの[セキュリティ] (Security)タブにある[有害ソフトの削除](Malware Removal)グループの[保護を有効化](Enable Protection)オプションを参照してください。
- 3ds Max 2018~2021: メニューからアクセスできる[シーン セキュリティ ツールの基本設定](Scene Security Tools preferences)ダイアログの[保護を有効化](Enable Protection)オプションを参照してください。
[更新情報を通知](Notify me about updates)オプション:
- Autodesk App Store でシーン セキュリティ ツールが更新された場合に通知を受け取るには、[更新情報を通知](Notify me about updates)オプションを有効にする必要があります。
- 3ds Max 2022 以降: [基本設定] (Preferences)ダイアログの[セキュリティ] (Security)タブにある[有害ソフトの削除](Malware Removal)グループの[更新情報を通知](Notify me about updates)オプションを参照してください。有効にすると、更新プログラムが利用可能になったときに、[セキュリティ メッセージ](Security Messages)ダイアログに通知が表示され、更新プログラムをダウンロードできる Autodesk App Store へのリンクが提供されます。
- 3ds Max 2018~2021: メニューからアクセスできる[シーン セキュリティ ツールの基本設定](Scene Security Tools preferences)ダイアログの[更新情報を通知](Notify me about updates)オプションを参照してください。有効にすると、シーン セキュリティ ツールの更新プログラムが起動したときに通知が表示され、更新プログラムをダウンロードできる Autodesk App Store へのリンクが提供されます。
サポートされるバージョン:
3ds Max 教育版ライセンス、3ds Max Indie、3ds Max 体験版など、3ds Max 2018 以降のすべての 3ds Max バージョンはシーン セキュリティ ツールによってサポートされます。
重要: 3ds Max のシーン セキュリティ ツールは、影響を受けた 3ds Max のシーン ファイルと 3ds Max の環境のみを修復するためのツールです。これらは、一般的な Windows ウイルス対策またはマルウェア対策ソリューション(エンドポイントの保護ツールなど)を目的としたツールではありません。オートデスクでは、信頼できるウイルス対策プログラムまたはマルウェア対策プログラムをコンピュータで実行すること、またプログラムとウイルス定義の双方を定期的に更新することをお勧めします。