[シンメトリ] (Symmetry)モディファイヤ

[シンメトリ] (Symmetry)モディファイヤは、キャラクタ モデリング、船や飛行機の作成などに特に役立ちます。

このモディファイヤは、次の 3 つの一般的なモデリング作業を実行できるという点でユニークです。

さまざまなミラー軸の使用やミラー ギズモの移動による[シンメトリ] (Symmetry)モディファイヤの使用例

[シンメトリ] (Symmetry)モディファイヤは、どの種類のジオメトリにも適用でき、モディファイヤのギズモをアニメートすることで、ミラー効果やスライス効果をアニメートできます。

[シンメトリ] (Symmetry)モディファイヤをメッシュに適用すると、スタック内の[シンメトリ] (Symmetry)モディファイヤの下にあるオリジナル側の半分のメッシュに編集を行うにつれて、鏡像側の半分にも反映されます。一例として、次の 2 番目の手順を参照してください。

注: [シンメトリ] (Symmetry)モディファイヤは、モディファイヤ スタック内のパッチおよび NURBS オブジェクトをメッシュ形式に変換します。編集可能ポリゴン オブジェクトと編集可能メッシュ オブジェクトは変換されず、元の形式のままです。

インタフェース

モディファイヤ スタック

ミラー

ミラー ギズモの配置によって、オブジェクトに対する[シンメトリ] (symmetry)モディファイヤの効果を制御します。ギズモを移動、回転、およびアニメートすることができます。

スタック表示の詳細は、「[モディファイヤ スタック](Modifier Stack)コントロール」を参照してください。

[パラメータ](Parameters)ロールアウト

[シンメトリ タイプ](Symmetry Type)メニュー
スライスの種類に[平面] (Planar)または[放射状] (Radial)を選択します。

[ミラー軸](Mirror Axis)領域

[X]、[Y]、[Z]ボタン
選択した軸に沿ってオブジェクトをミラーリングします。
注: X が既定の軸です。
[反転] (Flip) (平面タイプのみ)
有効にすると、該当の軸を基点にシンメトリが反転されます。
[面に位置合わせ](Align to Face)ボタン
ギズモの位置合わせに使用する面を選択します。
[ギズモをリセット](Reset Gizmo)ボタン
ギズモを既定の位置にリセットします。
[オブジェクトを選択](Pick Object)ボタン
シーンから参照オブジェクトを選択します。

[シンメトリ オプション](Symmetry Options)領域

[数] (Count) ([放射状] (Radial)タイプのみ)
シンメトリの半径を設定します。
[シンメトリをミラー](Mirror Symmetry) ([放射状] (Radial)タイプのみ)
有効にすると、ジオメトリの半分をミラーして、クリーン シームが生成されます。
[反転] (Flip) ([放射状] (Radial)タイプのみ)
有効にすると、ジオメトリの半分が反対側にミラーされます。

[シンメトリをミラー](Mirror Symmetry)オプションと[反転] (Flip)オプションの有効化または無効化

[ミラーに沿ってスライス](Slice Along Mirror)
有効にすると、ミラー ギズモはメッシュの境界内にある場合にスライス平面として作用します。ミラー ギズモがメッシュの境界外にあるときも、鏡像はやはり元のメッシュの一部として扱われます。[ミラーに沿ってスライス](Slice Along Mirror)を無効にすると、鏡像は元のメッシュとは別の要素として扱われます。また、[しきい値](Threshold)スピナーを調整して、メッシュをカットするときの連結された頂点の距離をコントロールすることもできます。既定値はオンです。
連結シーム
有効にすると、ミラー軸に沿って頂点が自動的に連結されます。また、[しきい値](Threshold)スピナーを調整して、メッシュをカットするときの連結された頂点の距離をコントロールすることもできます。既定値はオンです。
近接連結
有効にすると、近接溶接(Proximity Weld)は以前の方法で近接に基づいて頂点を連結します。一方、新しい既定の方法では、カットによって生成された頂点を追跡し、よりスマートな方法で連結します。既定値はオフです。

手順

例: [シンメトリ] (Symmetry)モディファイヤをオブジェクトに適用するには:

  1. パース ビューポートで、ティーポットを作成します。
  2. [シンメトリ] (Symmetry)モディファイヤを 適用します。

    ティーポットには 2 つの口があるように見えます。

  3. モディファイヤ スタックで、 (「+」記号のアイコン)をクリックして[シンメトリ] (Symmetry)モディファイヤの階層を展開し、[ミラー] (Mirror)をハイライト表示します。

    ミラー ギズモは、オブジェクトの境界内にあるときはスライス平面として作用します。

  4. [ミラー軸](Mirror Axis)を[X]に設定し、X 軸に沿ってミラー ギズモをドラッグします。

    右へドラッグすると、ティーポットが徐々にスライスされて、最後にはまったく見えなくなります。左へドラッグすると、もう 1 つのティーポットが現れます。元のメッシュの境界の外へミラー ギズモを移動すると、ギズモはミラー平面として作用し、完全なティーポットが 2 つ表示されます。

例: [シンメトリ] (Symmetry)モディファイヤを使用してボックス モデリングを実行するには:

  1. パース ビューポートでボックス プリミティブを作成し、それを[編集可能ポリゴン](Editable Poly)に変換するか、[ポリゴンを編集](Edit Poly)モディファイヤを適用します。
  2. 必要に応じて[F4]を押し、ディスプレイ モードを[エッジ面](Edged Faces)に変更します。
  3. [シンメトリ] (Symmetry)モディファイヤを 適用します。

    モディファイヤによって新しいエッジ ループが作成されるだけで、ボックスの見かけに変化はありません(既に左右対称のため)。

  4. モディファイヤ スタックで、 (「+」記号のアイコン)をクリックして[シンメトリ] (Symmety)モディファイヤの階層を展開し、[ミラー] (Mirror)をハイライト表示します。
  5. [ミラー軸](Mirror Axis)を[X]に設定した状態で、フロント ビューポート内で、ミラー ギズモを X 軸方向のどちらかに 移動します。

    左側のボックスのみが移動します。これは、[シンメトリ] (Symmetry)モディファイヤによって作成されたコピーです。

  6. 2 つのコピーが結合するように、元のボックスの左側付近にミラーを配置します。
  7. モディファイヤ スタックで、[ポリゴンを編集](Edit Poly)レベルまたは[編集可能ポリゴン](Editable Poly)レベルを表示し、[頂点] (Vertex)サブオブジェクト レベルをハイライトします。

    ボックスのシンメトリ コピーが見えなくなった場合は、 ([最終結果を表示](Show End Result))をオンにします。

    [最終結果を表示](Show End Result)をオンにすると、元のオブジェクトのエッジを示す、オレンジ色のワイヤフレームの「かご」が表示される場合があります。この表示設定は、編集可能ポリゴン オブジェクトでは既定値でオンになっていますが、[ポリゴンを編集](Edit Poly)モディファイヤではオフになっています。編集可能ポリゴン オブジェクトの[ケージを表示](Show Cage)の切り替えは[サブディビジョン サーフェス](Subdivision Surface)ロールアウトで設定します。[ポリゴンを編集](Edit Poly)モディファイヤの場合は、[ポリゴンを編集モード](Edit Poly Mode)ロールアウトで設定します。

    また、表示されるのは元のオブジェクトの頂点だけで、シンメトリ オブジェクトの頂点は直接変形することはできません。

  8. ボックスの右側部分の、表示されている頂点の 1 つを 移動します。

    すると、シンメトリ オブジェクト上の対になる部分がリアルタイムで対称的に移動します。

    このことから分かるように、[シンメトリ] (Symmetry)モディファイヤはオブジェクトのミラー イメージを作成するだけでなく、両側を連携させて直感的に操作することを可能にします。

  9. 次は、ボックスの左側(シンメトリ ボックスと重なっている部分)の頂点の 1 つを 移動します。

    対になる頂点(表示されていません)も一緒に移動されて、対称面上の対となる点が移動しているように見えます。これは重なっていないポイントの移動よりも分かりにくく、直感的に理解しづらい動作です。最善の結果を得るためには、できるだけ重なりが少なくなるようにミラー ギズモを配置し、中央の頂点を対称面上で直接編集できるようにします。