既に説明したように、コンテナ機能は、主にプロジェクトに取り組むチームを対象として設計されています。この最後の演習では、内容を作成するユーザ、その内容のサブセットを使用してディナー テーブルのシーンを構成するユーザ、そして異なるサブセットを使用してオフィスや集会での会議室のシーンを構築するユーザの 3 人のユーザで構成されるチームをシミュレートします。この演習では、もう 1 つのルールである[新しいオブジェクトの追加のみ](Only Add New Objects)を使用します。
[新しいオブジェクトの追加のみ](Only Add New Objects)ルールを使用する:
- セッション 1 で、
container_start.max
を開きます。
- このシーンには、chair、 dinner setting、 office setting、および table という 4 つの名前付き選択セットがあります。スタートアップ レッスンで実行したように、メイン ツールバーで[名前付き選択セット](Named Selection Sets)ドロップダウン リストを開き、名前付き選択セットを選択します。次に、
([選択からコンテナを作成](Create Container From Selection))をクリックし、選択セットのオブジェクトを含むコンテナを作成します。
これを 4 つの選択セットに対して 1 回ずつ実行します。各コンテナを作成したら、chair、dinner_setting、office_setting、および table という内容を反映した名前に変更します。
最終的に 4 つのコンテナを追加し、各コンテナを既定値の[アクセスなし](No Access)ルールに設定します。
- 2 つの table-settings コンテナを閉じ、これらのコンテナに dinner_setting および office_setting という名前を付けます(3ds Max によって自動的に
.maxc
拡張子が追加されます)。
- コンテナとテーブルを選択し、ルールを[新しいオブジェクトの追加のみ](Only Add New Objects)に設定してコンテナを閉じ、table と名前を付けて保存します。椅子のコンテナについても同じ手順を繰り返し、chair と名前を付けて保存します。
- セッション 2 で、
chair.maxc
コンテナ ファイルを
継承すると、このコンテナは開いた状態で表示されます。また、
dinner_setting.maxc
コンテナ ファイルを継承すると、このコンテナは閉じた状態で表示され、開いたり編集したりすることができません。
- chair オブジェクトは、選択しようとしても選択できません。
これは、[新しいオブジェクトの追加のみ](Only Add New Objects)ルールを使用しているため、オブジェクトがロックされているからです。オブジェクトはロックされていると選択できないので、当然ながら直接変換することもできません。ただし、そのコンテナ経由で変換することは可能です。
- dinner_setting コンテナを選択して、
([選択をコンテナに追加](Add Selected To Container))をクリックします。開いた[追加するコンテナを選択](Select Container to Add to)ダイアログ ボックスで chair コンテナをハイライト表示し、[追加](Add)ボタンをクリックします。 これで、ネストされたコンテナを設定できました。chair コンテナには、椅子のオブジェクトと、dinner_setting コンテナおよびその内容が含まれています。
- table.maxc コンテナを継承すると、chair コンテナと同じく、コンテナは開いた状態で表示されますが、内容はロックされています。
- chair コンテナを選択し、Shift+移動して 3 つのコピーを作成します。
chair コンテナのクローンを作成すると、その内容である chair オブジェクトと dinner_setting コンテナおよびその内容のクローンも作成されます。
ヒント: コピーされたコンテナの子がビューポートに表示されない場合は、[コンテナを管理](Manage Container)ロールアウトで[更新](Update)をクリックします。
- テーブルの周りに、好きなようにコピーを配置します。コピーを水平方向に移動している限り、椅子と食器セットはテーブルに対して正しい高さを維持します。
これで、4 人用ディナー テーブルの基本的な設定が完了しました。ワイン ボトルや花など、他のオブジェクトを追加してもいいでしょう。
- 4 つすべてのchair コンテナを選択して、それらを table コンテナに
追加します。 table コンテナを移動すると、4 つすべての食器セットと椅子も移動します。
- table コンテナを閉じ、dinner_table というファイル名を付けます。
[新しいオブジェクトの追加のみ](Only Add New Objects)に設定された継承したコンテナを閉じるときに、新しいローカル コンテナ定義を作成するよう求められるため、元のコンテナ定義を誤って上書きすることを回避できます。
注: 任意のユーザがこのローカル コンテナを開いている場合は、[その場の編集](Edit In Place)コンテナと同じように、このコンテナはロックされています。
- table コンテナのコピーをいくつか作成し、それらを適切に配置して、レストランのダイニング ルームの設定を作成します。
ヒント: ここでも、コピーされたコンテナの子がビューポートに表示されない場合は、[コンテナを管理](Manage Container)ロールアウトで[更新](Update)をクリックします。
- シーンに my_dining_room.max と名前を付けて保存します。
会議用テーブルを設定する:
- 3ds Max をリセットし、chair、table、office_setting コンテナを継承します。
筆記用具セットは椅子からオフセットされているため、これらをより近づける必要があります。
- office_setting コンテナを選択して水平方向に移動し、半回転させて、椅子に対して正しい位置に配置します。
- 前と同じように、office_setting コンテナを chair コンテナに追加します。
- chair コンテナのコピーを 3 つ作成し、4 つすべての chair コンテナを table コンテナに追加します。
- table コンテナを閉じ、conference_table というファイル名を付けます。
- テーブルのコピーをいくつか作成して会議室に追加します。各会議用テーブルを配置および回転して、自然なレイアウトを作成します。
概要
このチュートリアルでは、選択したオブジェクトからコンテナを作成する方法、コンテナを保存して継承する方法、他のユーザによる特定のパラメータへのアクセスを制限する方法について学習しました。また、コンテナを組み合わせて、複数の同じ要素を含む複雑なシーンを簡単に設定する方法についても学習しました。
コンテナには、ここで紹介した以外にも便利な機能がたくさんあります。たとえば、コンテナに含まれる要素をシーンで合成し、低解像度プロキシを使って複雑なジオメトリをすばやく設定することもできます。詳細については、3ds Max ヘルプの「コンテナ」のセクションを参照してください。