フロア プレーン上のガラス透過の模倣コースティクス(shadow_matte)
Arnold は単方向パス トレーサであるため、現実的なコースティクスのレンダリングに時間がかかりすぎる場合があります。コースティクス エフェクトでは大量のノイズが作成され、非常に高いサンプリング値が必要となるために、レンダリング時間が長くなります。このチュートリアルでは、レンダリングに時間がかからず、それでも納得のいくように見える模倣したコースティクス エフェクトを作成する方法を示します。ray_switch、standard_surface および facing_ratio シェーダを組み合わせて、コースティクスを発光するオブジェクトに割り当てます。次に、shadow_matte シェーダがフロアの standard_surface.eission アトリビュートに割り当てられ、コースティクス エフェクトが生成されます。
このチュートリアルの方法は物理的に正確ではなく、物理的に正しいコースティクス エフェクトの結果を示すものではないことに注意してください。ただしほとんどの場合、レンダリングの結果は見た目には十分です。このチュートリアルのサポートについて、Slava Sych 氏に感謝いたします。
シェーダはこちらからダウンロードできます。
真のコースティクスのレンダリングに関する詳細については、こちらを参照してください(「indirect_specular_blur」を参照)。
コースティクスを発光するオブジェクトをシーンに配置します。カメラを作成し、目的の位置を設定します。オブジェクトの下に配置するフロア プレーンを作成します。
distant_light (directional)を作成します。exposure を 3、angle を 3、samples を 3 に増やします。
distant_light (directional)
specular_roughness: 0.070
specular_IOR: 1.550
transmission_weight: 1.0
coat_weight: 1.0
coat_roughness: 0.1
coat_IOR: 1.550
transmit_aov を有効にして、個別のコースティクス AOV をレンダリングできるようにします。
specular_roughness: 0.1
transmission_weight: 1.0
transmit_aov を有効にする
facing_ratio シェーダを作成し、その出力を ShadowGlass シェーダの transmission_weight に接続します。
使用される facing_ratio パラメータは、使用している特定のオブジェクトに依存するため、調整が必要な場合があります。
Bias: 0.136
Gain: 0.619
Linear を有効にする
Invert を有効にする
facing_ratio -> standard_surface (ShadowGlass)
次に、ray_switch シェーダを作成してオブジェクトに割り当てます。名前を GlassMat に変更します。これは、ガラス オブジェクトをレンダリングするときにどのレイを使用するかを Arnold に伝えるために使用されます。
CamGlass シェーダ出力を camera、diffuse_reflection、diffuse_transmission に接続します。
specular_reflection パラメータ、および GlassMat (rayswitch シェーダ)の transmission パラメータ
ShadowGlass シェーダ出力を GlassMat シェーダの shadow パラメータに接続します。
ray_switch シェーダ
Base_weight : 0.3
Specular_roughness : 0.2 Emission : 1
Shadow Matte:
Background を Background Color に設定します。Background Color: 0.0 0.0 0.0
Shadow Color: 1.0 1.0 1.0
Shadow Opacity: 1.0
Backlighting: 0.0
Alpha Mask を有効にする
Diffuse Intensity: 0.0
範囲:
Smoothstep を有効にします。
ColorCorrect:
Gamma: 0.6
shadow_matte -> range-> color_correct -> FloorMat (standard_surface)
skydome_light を使用する場合、コースティック エフェクトが中断しないようにするためのいくつかの手順が必要です。
Samples: 3
transmission および specular を除く visibility のすべてのパラメータを無効にします。
このライトはガラスのマテリアル自体の照明に使用されますが、コースティクス エフェクトには必要ありません。skydome_light とフロア プレーンの間のライト リンクを解除しないと、コースティクス エフェクトが正しく表示されない場合があります。HDRI を使用した background からのライティングが必要な場合は、2 つ目の skydome_light ライトを作成し、そのライト リンクをガラス オブジェクトによって解除してみます。
skydome_light を使ったシーンのセットアップ。ガラス オブジェクトの照明が改善されます。
これで、AOV コンポジット用のレンダリング レイヤをセットアップする準備が整いました。これらは、コースティクスの微調整や分散効果の追加などに使用できます。
コースティクス レイヤ | ガラス レイヤ | プリコンポジット バージョン |
specular_ray_depth の値を増やすと、ガラス オブジェクトの反射バウンスが大きくなり、よりリアルな結果が得られます。この値を大きくすると、レンダー時間が長くなります。
ガラス シェーダ | 床シェーダ |