有理ジオメトリ

有理フラグは、Preferences > Construction Options で設定するフラグで、円形ジオメトリと回転ジオメトリに適用されます。

実際には、Alias でのモデリングには非有理ジオメトリが適しているため、通常は有理フラグがオフに設定されています。

非有理ジオメトリ

非有理ジオメトリはすべての CV を同じウェイト値(1)にコンストレイントします(CV ウェイト付けは、Information Window に表示されます)。

これには、各 CV がカーブまたはサーフェスに与える影響が同じであるため、シェイプへの影響を予測しやすくなるという利点があります。非有理ジオメトリの欠点は、周期的円および回転体(円錐形)の場合に円形の精度を確保できないことです。

非有理ジオメトリは次の場合に使用します。

有理ジオメトリ

有理ジオメトリを使用すると、CV にさまざまなウェイトを適用できます。これにより、正確な円と回転体を生成できますが、タイプは周期的に限定されます。

ジオメトリは数学的により複雑であるため、有理ジオメトリを使用したモデリングが下流工程の CAD パッケージに正常に転送されない場合があります。また、マルチノットが作成され、CV を移動したときに結果が不適切になったり、不連続になったりすることがあります。

有理円と非有理円では、CV のレイアウトが異なります。

注: Construction Options のプリセット(Pro/ENGINEER、Unigraphics、Solidworks)の既定値は、カーブとサーフェスでは有理ジオメトリに設定されています。

ツール

有理ジオメトリまたは非有理ジオメトリを選択するツール:

有理設定の影響を受けるツール:

有理ジオメトリをチェックするツール:

有理ジオメトリを非有理ジオメトリに変換するツール:

詳細: 有理ジオメトリと非有理ジオメトリ

非有理ジオメトリは多項式の和で、有理ジオメトリは多項式演算の和の比率です。有理ジオメトリの方が数学的にはるかに複雑です。したがって、以下のような問題が生じます。

  • 有理ジオメトリは、複雑な記述を処理できない下流工程の CAD パッケージに転送できないことがあります。
  • モデリング時の操作が遅くなり、レンダリングにも時間がかかることがあります。

次の表は、2 種類のジオメトリにおける相違点の一覧です。

性質メリットデメリット
非有理ジオメトリ変換に対して順応性があり、処理速度が速い。モデリングの柔軟性は上がるが精度が落ちることがある。
有理ジオメトリ精度の高いジオメトリ(真円の精度)ウェイトのかかった CV は標準的な CAD パッケージではサポートされていない。ウェイトのかかった CV は操作しにくい。マルチノットが生成される。表示速度とレンダリング速度が低下する。

有理ジオメトリと非有理ジオメトリを識別する

ジオメトリの性質は、次の 3 つの方法で判別できます。

  • 有理円と非有理円では CV レイアウトが異なるため、有理ジオメトリを識別する最も一般的な方法として使用されています。
  • Query Edit を使用し、右マウス ボタンを押しながらジオメトリを選択します。ジオメトリの性質は、情報ポップアップの最後のエントリとして表示されます。
  • CV を選択し、Information Window を使用して、ウェイトが 1 に設定されていないかどうかを確認します。