概要 - AutoLISP アプリケーション

AutoLISP は、LISP プログラミング言語に基づいています。この言語は理解しやすく、設計作業を自動化するうえで非常に強力です。AutoCAD には LISP インタプリタが組み込まれているので、コマンド プロンプトに対して AutoLISP コードを入力したり、外部ファイルから AutoLISP コードをロードすることができます。

注: AutoLISP アプリケーションの書き方を学ぶことに関心がなくても、製品には既に数多くの便利なルーチンが含まれています。AutoLISP アプリケーションは、インターネットまたはサードパーティ開発者からダウンロードすることもできます。AutoLISP ルーチンのロード方法と使用方法が分かると、生産性が向上します。

AutoLISP アプリケーションは、ロードされると、開いた個々の図面のこのアプリケーション固有の「名前空間」で機能します。名前空間は、ある図面に固有の AutoLISP アプリケーションのシンボルや変数名とその値が、別の図面のものと重複しないようにするための切り離された環境です。たとえば次のコード行は、開いた図面それぞれで実行されると、シンボル a に異なる値を設定します。

(setq a (getvar "DWGNAME"))

AutoLISP アプリケーションは、ユーザに入力を要求したり、AutoCAD の組み込みコマンドに直接アクセスしたり、図面データベースのオブジェクトを直接修正または作成します。AutoLISP ルーチンを作成すると、特定分野専用のコマンドまたはワークフロー駆動型のコマンドを AutoCAD に追加できます。実際に、AutoCAD の標準コマンドのいくつかは、AutoLISP アプリケーションです。

コマンド プロンプトに対してコードを入力し、結果をただちに表示することができます。このため、AutoLISP 言語は、ユーザのプログラミング経験に関係なく、簡単に使用できます。

AutoLISP にはアプリケーション用に 3 つのファイル形式が用意されています。

注: VLX ファイルは Windows でのみサポートされています。