オブジェクトの長さやサイズを頻繁に変更していませんか?あるいは、オブジェクトを複写または移動してから回転させるのはいかがですか?1 つのコマンドを使用して複写と尺度変更の両方を行えたらよいと思いませんか?コマンドを入力したりリボンをクリックしたりせずに、オブジェクトをストレッチ、移動、複写、回転、尺度変更、鏡像化できたらよいと思いませんか?そこで、グリップの出番です。既にグリップを使用している方も、新しいテクニックを発見できるかもしれません。
グリップは、選択したオブジェクトに表示される小さな正方形、長方形、三角形です。コマンドを入力しなくても、グリップを使用してオブジェクトをストレッチ、移動、複写、回転、尺度変更、鏡像化することができます。
まず、グリップがオンになっていることを確認します。
グリップ モードとは、グリップを選択したときに使用できる編集オプションです。既定のグリップ モードは[ストレッチ]です。オブジェクトのグリップを選択すると、[Spacebar]または[Enter]を押すたびに、次のモードがアクティブになります。グリップ モードの順序は次のとおりです。
グリップ モードを循環してみましょう。次の例では、スペース バーを使用してグリップモードを変更しますが、[Enter]も同様に機能します。
両端に正方形のグリップがあり、中点に 1 つのグリップがあります。
選択されていることを示すように色が変わります。
カーソルの動きに従って線分がストレッチされます。このストレッチは、点を選択するまでの一時的な表示です。
コマンド プロンプトに、移動モードであることが表示されます。
以前と同様に、このアクションは、目的点を指定するまでの一時的な表示です。[Esc]を押して、いつでもアクションを終了できます。
コマンド プロンプトに現在のモードが表示されます。カーソルを移動して、モードを確定することができます。最後はストレッチ モードに戻ります。
これにより、ストレッチ、移動、回転、尺度変更、鏡像化時に複写が行われるようになります。いずれかのグリップ モード時に複数回の複写を行うには、複写先の選択を繰り返します。
円弧、円、ポリラインなど、様々なオブジェクトの異なるグリップを選択し、上記と同じ手順を試してください。
選択したグリップは、現在のグリップ モードの基点になります。基点オプションを使用すると、どのグリップ モードでも基点を変更できます。
グリップを使用する場合、グリップ モードのままで、オブジェクトの複写を複数作成することができます。たとえば、回転を使用してみましょう。
線分が回転され、直前の複写からではなく、元の線分を基準にして複写されていることに注目してください。
さらに一歩進めてみましょう。複数回の複写が必要なオブジェクトがあり、一連の各オブジェクト間の回転角度を等しくする必要があるとします。
これは、各複写の回転スナップの角度になります。
カーソルをドラッグすると、カーソルが 30 度の角度にスナップします。
スナップ回転の例と同様に、グリップによる複写時に、距離を距離スナップとして使用することができます。
直前に作成した複写によって、[Ctrl]を押しながら作成する後続の複写のスナップ距離が定義されます。
前の演習のようにグリップを選択する代わりに、カーソルをグリップに合わせるだけにします。グリップに関連するアクションが含まれたメニューが表示されます。選択したオブジェクトとグリップに応じて、メニュー オプションは異なります。すべてのグリップにグリップ メニューがあるわけではありません。メニュー付きのグリップは、「多機能グリップ」と呼ばれます。
一度に複数のグリップを選択しなければならない場合があります。2 つ以上のグリップから、それらのグリップ間のジオメトリに影響を与えずにストレッチしたいとします。
システム変数 | 説 明 | 既定値 | 保存場所 |
---|---|---|---|
DYNINFOTIPS | グリップを使用して編集するときに、[Shift]および[Ctrl]を使用するためのチップを表示するかどうかをコントロールします。 | 1 | レジストリ |
GRIPBLOCK | ブロック内のグリップの表示をコントロールします。 | 0 | レジストリ |
GRIPCOLOR | 選択されていないグリップの色をコントロールします。 | 150 | レジストリ |
GRIPCONTOUR | グリップ輪郭線の色をコントロールします。 | 251 | レジストリ |
GRIPDYNCOLOR | ダイナミック ブロックのカスタム グリップの色をコントロールします。 | 140 | レジストリ |
GRIPHOT | 選択されたグリップの色をコントロールします。 | 12 | レジストリ |
GRIPHOVER | カーソルをグリップ上に置いたときのグリップの塗り潰し色をコントロールします。 | 11 | レジストリ |
GRIPMULTIFUNCTIONAL | 多機能グリップのオプションへのアクセス方法を指定します。 | 3 (ビットコード) | レジストリ |
GRIPOBJLIMIT | 指定した数以上のオブジェクトが選択セットに含まれる場合、グリップの表示を省略します。 | 100 | レジストリ |
GRIPS | 選択オブジェクト上でのグリップの表示をコントロールします。 | 2 | レジストリ |
GRIPSIZE | グリップ ボックスのサイズを密度非依存ピクセル単位で設定します。 | 5 | レジストリ |
GRIPSUBOBJMODE | サブオブジェクトを選択したときに、グリップを自動的にホット グリップにするかどうかをコントロールします。 | 1 (ビットコード) | レジストリ |
GRIPTIPS | グリップ チップをサポートしているダイナミック ブロックおよびカスタム オブジェクトのグリップ上にカーソルを移動したときのグリップ チップの表示をコントロールします。 | 1 | レジストリ |