AutoLISP の最新リリースで行われた変更の概要は次のとおりです。
AutoCAD 2024
- 新機能
-
- 新しい関数および変更された関数はありません
- Windows 版 AutoCAD LT で、AutoLISP と DCL がサポートされるようになりました
既知の制限事項または AutoCAD との相違点の一部を次に示します。
- ほとんどの VL*、LA*、VLAX*、および VLR* 関数がサポートされていますが、サードパーティ製オートメーション ライブラリの使用は AutoCAD LT ではサポートされていません。
サポートされていない関数の概要を次に示します。
- vlax-create-object
- vlax-get-object
- vlax-get-or-create-object
- vlax-import-type-library
- vla-GetInterfaceObject
- 3D ソリッドや 3D サーフェス、らせん、マテリアル、マルチライン オブジェクトなど、AutoCAD でしか作成できないオブジェクトの作成および修正に関連する VLA* 関数
- entmake、entmakex、entmod 関数は、AutoCAD LT がサポートしているオブジェクトの作成および修正のみが可能です
- カスタム ObjectARX および Managed .NET プログラムによって公開された AutoLISP 関数は使用できません
- ActiveX の制限事項:
- PreferencesProfiles オブジェクトは ActiveX 実装の一部として存在しますが、Windows 版 AutoCAD LT ではプロファイルがサポートされていないため、そのメソッドとプロパティはすべて削除されています
- 3D メッシュ、サーフェス、ソリッドの作成はサポートされていません。3D オブジェクトの修正のサポートは制限されています
- AutoLISP プログラムの開発に関する制限事項:
- Visual LISP 統合開発環境(IDE)および VLIDE[VLISP 統合開発環境]/VLISP[VLISP エディタ]コマンドは、Windows 版 AutoCAD LT では使用できません
- Visual Studio Code での AutoLISP Extension を使用したデバッグは、Windows 版 AutoCAD LT ではサポートされていません
- AutoLISP プログラムの実装に関する制限事項:
- MNL ファイルは、同じ名前の CUIx ファイルと一緒に自動的にロードされることはありませんが、AutoLISP の LOAD 関数を使用して、他の LISP ファイルからロードすることができます
- コンパイル済み LSP ファイルは Windows 版 AutoCAD LT でもサポートされていますが、LSP ファイルのコンパイルは Windows 版 AutoCAD でのみ実行できます
AutoCAD に限定された関数やコマンドを使用するプログラムについては、互換性の問題を回避するために、ロード先の製品を確認する必要があります。これは、システム変数 PROGRAM を使用して行うことができます。AutoCAD LT では acadlt の値が返されます。
次の例では、コードが AutoCAD または AutoCAD LT にロードされるかどうかに基づいて DVB ファイルのロードおよび VBA マクロを実行するコマンドの定義を制限しています。
(if (/= (strcase (getvar "PROGRAM") T) "acadlt")
(progn
(vl-load-com)
;; Load a DVB file
(setq retVal (vl-catch-all-apply 'vl-vbaload (list (findfile "sample/vba/drawline.dvb"))))
;; If the DVB file was found, then define the function to run the function
(if (not (vl-catch-all-error-p retVal))
(defun c:DRAWLINE (/)(vl-vbarun "drawline"))
(prompt "\ndrawline.dvb is missing")
)
(prompt "\nEnter DRAWLINE to run the VBA macro.")(princ)
)
(progn (prompt "\nVBA macros are not supported on AutoCAD LT.")(princ))
)
AutoCAD 2023
- 新しい関数および変更された関数はありません
- AutoCAD Web で AutoLISP が使用できるようになりました(AutoCAD サブスクリプション メンバーのみ)
AutoCAD 2022
新しい関数および変更された関数はありません。
AutoCAD 2021
- 新機能
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- AutoCAD AutoLISP Extension for Visual Studio (VS) Code - Windows または Mac OS 上で VS Code を使用して AutoLISP ファイルを編集およびデバッグできるようにします。AutoCAD AutoLISP Extension を使用して AutoLISP ファイルをデバッグするには、システム変数 LISPSYS を 1 または 2 に設定する必要があります。LISPSYS を 0 に設定すると、AutoLISP ファイルの編集とデバッグに従来の AutoLISP エンジンと Visual LISP IDE が使用されます。
- Mac OS での DCL のサポート - DCL を使用して定義したダイアログ ボックスを AutoLISP で表示できるようになりました。Windows でサポートされているすべての DCL タイルは Mac OS でもサポートされていますが、Mac OS ではすべてのタイル属性がサポートされているわけではありません。
- 変更点
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次の関数は、Unicode 文字列/コードをサポートするように更新されました。
- 旧機能
- Visual LISP IDE (Windows のみ) - Visual LISP (VL) IDE は廃止され、将来のリリースでは削除されます。AutoCAD AutoLISP Extension for Visual Studio (VS) Code を使用して、新しい AutoLISP プログラムを作成したり、既存の AutoLISP プログラムを更新することをお勧めします。VL IDE を使用して AutoLISP ファイルを編集およびデバッグするには、LISPSYS を 0 に設定する必要があります。
AutoCAD 2020
新しい関数および変更された関数はありません。
AutoCAD 2019
新しい関数および変更された関数はありません。
AutoCAD 2018
新しい関数および変更された関数はありません。
AutoCAD 2017
新しい関数および変更された関数はありません。
AutoCAD 2016
- 変更点
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osnap - 指定された点にオブジェクト スナップ モードを適用して取得した 3D 点を返します。この関数は、qui モードを受け入れなくなりました。qui モードを使用すると、他のモードが指定されていても、nil の値が返されることになります。
- 旧機能
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- getcfg - acad20xx.cfg ファイルの AppData セクションからアプリケーション データを取得します。
- setcfg - acad20xx.cfg ファイルの AppData セクションにアプリケーション データを書き出します。
注: getcfg 関数と setcfg は互換性を保つために現在も使用できますが、今後のリリースで削除される可能性があります。これらの代わりに vl-registry-read および vl-registry-write 関数を使用することをお勧めします。
AutoCAD 2015
新しい関数および変更された関数はありません。
AutoCAD 2014
- 新機能
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- 変更点
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- findfile - AutoCAD のサポート ファイル パスと信頼できるファイル パスを検索します。関数は、新しい信頼できるアプリケーション パスを検索するように更新されました。
AutoCAD 2010
- 変更点
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- help - ヘルプ機能を呼び出します。HTML ドキュメントのサポートを追加するように関数が更新されました。