AMINERTIA[断面 2 次モーメント計算]コマンドを使用すると、閉じた輪郭の断面 2 次モーメントを計算できます。
閉じた輪郭とは、AutoCAD の HATCH[ハッチング]コマンド(BHATCH[境界ハッチング]コマンドではない)を使用してハッチングできる輪郭です。
AMINERTIA コマンドを開始すると、断面を選択するようにプロンプト要求されます。選択する断面は、閉じた輪郭でなければなりません。AutoCAD Mechanical ツールセット によって選択した領域が塗り潰され、その領域が解析する領域であるかどうかが尋ねられます。
次に、プログラムによって断面 2 次モーメントの主軸 1 および 2 が描画され、断面 2 次モーメントの計算が実行されます。次の結果が表示されます。
計算の最終段階では、負荷荷重の方向を指定します。負荷荷重の方向は、結果として得られる有効断面 2 次モーメントの値に影響します。指定する負荷荷重もまた、同じ平面に作用する必要があります。以下の値が表示されます。
断面 2 次モーメント計算の結果を含むテーブルである断面 2 次モーメントのブロック が表示されます。これは図面の任意の場所に挿入できます。
注: 断面の輪郭線を変更すると、断面 2 次モーメントの計算が自動的に実行され、断面 2 次モーメントのブロックも更新されます。
断面 2 次モーメントのブロックは、断面 2 次モーメント計算の結果を含む値テーブルです。
断面 2 次モーメントのブロックの属性は以下のとおりです。
ブロック タイトル |
ブロックの名前 |
I1 |
最初の主軸に沿った断面 2 次モーメント |
I2 |
2 番目の主軸に沿った断面 2 次モーメント |
Sc |
中立軸と圧縮側の最も外側の端との距離 |
St |
中立軸と引張側の最も外側の端との距離 |
A |
断面の領域 |
円柱、穴円柱、長方形角柱、または穴長方形角柱の断面の断面 2 次モーメントを計算するには、AMINERTIAPROF[定義済み断面形状計算]コマンドまたは AMINERTIA コマンドを使用できます。
それぞれのコマンドは、断面 2 次モーメントの計算に異なるアルゴリズムを使用します。同じ断面の断面 2 次モーメントを計算する手順は、コマンドによって異なります。
AMINERTIA コマンドは、複雑なオブジェクトに使用できます。正確な結果を出すことができます。AMINERTIAPROF コマンドは、前述のタイプの断面にのみ使用できます。得られる値は、AMINERTIA コマンドで得られた値と最大で 0.1 % 差異があります。これらの公差は、その後の計算には影響しません。