カスタマイズ ファイルはどのようにマイグレートするのですか?

図面テンプレートをマイグレートする

既存の図面テンプレートを新しい設定とスタイルに更新するとき、Autodesk Civil 3D の[管理]リボン タブの[スタイル]パネルの[読み込み]コマンドが役立ちます。このコマンドを使用すると、図面またはテンプレートから図面ファイルに、新しいスタイルおよび変更されたスタイルを読み込むことができます。

参照テンプレートを使用して図面内のスタイルを更新することにより、スタイルを最新の状態に保つこともできます。Autodesk Civil 3D の[管理]リボン タブにある[スタイル]パネルの[参照]コマンドを使用して、1 つまたは複数のテンプレートを図面にアタッチできます。

CUI をカスタマイズ、マイグレートする

企業規模でメニューをカスタマイズする場合は、部分メニューを作成します。これにより、CUI ファイル内部の作業が不要になり、メニューやツールバーを手動で転送できるようになります。部分メニューは、新しい .CUI を作成することで、[CUI 転送]タブから作成します。

ロードするメニューのリストに部分メニューを追加します。Autodesk Civil 3D のメニューの後にドロップダウン メニューが自動的に表示され、ツールバーが使用できるようになります。

定義したカスタム アイコンは、別々のフォルダに配置し、CUI ファイルのロード時に使用できるようにする必要があります。必要に応じて、対応する .MNR ファイルを作成できます。

マイグレーション時に、プロジェクト ファイルの検索パスにカスタム アイコンの既定の場所を指定します。カスタム アイコンが見つからない場合は、疑問符の記号が表示されます。Autodesk Civil 3D では、部分 .CUI ファイルのロード時に .MNR ファイルは参照されません。

ツール パレットをカスタマイズ、マイグレートする

新しいパレットを作成すると、.ATC ファイルが作成されます。このファイルには、パレット内のツールの定義がすべて保存されています。また、パレットに表示される PNG ファイルを格納するイメージ サブフォルダも作成されます。

パレットやツールには、簡単に識別できる一意の名前を付けます。マイグレーションの準備段階で、すべての .ATC ファイルおよび PNG のサブフォルダを共有ネットワーク フォルダにコピーしておきます。アップグレードした後、ツール パレット ファイルの場所のパスをネットワーク上のフォルダに指定します。

ツールボックスをカスタマイズ、マイグレートする

ツールボックスをカスタマイズするには、C:\Users\All Users\Autodesk\C3D <バージョン>\jpn\Data\Toolbox 内の元の ToolBoxCfg.xml ファイルをコピーし、名前を変更します。

XML エディタを使用して、RootCategory を除くエントリをすべて削除し、名前を指定します。Autodesk Civil 3D を再起動し、[ツールボックス エディタ]を使用して、新しいカテゴリとツールを追加します。[ツールボックス エディタ]パノラマで新しいファイルを保存します。

マイグレーションの場合は、C:\Users\All Users\Autodesk\C3D <バージョン>\jpn\Data\Toolbox にあるカスタム .xml ファイルをコピーします。

レポート設定ファイルには、LandXML レポートで使用するクライアント データとオーナー データ、および単位と精度の情報が格納されています。カスタム レポートのパスを変更していない場合は、このファイルに処理を施す必要はありません。

RepGenSettings.xml は C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Autodesk\LandXML Reporting にあります。

このファイルをコピーする必要はありません。このファイルは、新しいリリースの製品で検索して読み込まれます。

カスタム サブアセンブリをマイグレートする

オートデスクは、Autodesk Civil 3D のリリースごとに、更新されたライブラリを提供しています。カスタム サブアセンブリをマイグレートする際は、このライブラリへの参照を VBA または .NET カスタム サブアセンブリ プロジェクトで更新する必要があります。

VBA の場合、利用可能な新しい参照を確認し、コードを更新します。次の行を更新する必要があります。

Public Const g_AeccXModVersion As String = "13.5"

(Autodesk Civil 3D 2023 を Autodesk Civil 3D 2024 に変換するには、"13.5" を "13.6" に置き換えます)

.NET の場合、参照ライブラリへのパスが Autodesk Civil 3D の正しいバージョンのインストール フォルダを指していることを確認します。詳細は、『Autodesk Civil 3D 開発者用ガイド』のカスタム サブアセンブリの開発に関する章を参照してください。

注: VBA カスタム サブアセンブリは .NET に移行する必要があります。VBA サブアセンブリを .NET に移行する方法の詳細は、『Autodesk Civil 3D 開発者用ガイド』を参照してください。

カスタム パイプ カタログをマイグレートする

作成したパーツのみをマイグレートします。新しいリリースにはコンテンツが追加されている可能性があるため、カタログ全体をコピーしないようにしてください。

カタログに新しいパイプまたは構造物を作成するたびに、追加のファイルが次の場所に作成されます。

カスタム パイプおよびカスタム構造物をマイグレートするには:

測量データベースをマイグレートする

測量データベースのマイグレーション

Autodesk Civil 3D では測量情報の保存に SQLite データベースを使用します。Autodesk Civil 3D 2019 以前のバージョンで作成された Microsoft SQL Compact Edition (SQL CE)データベースは、Civil 3D でアクセスする前に更新する必要があります。

[ツールスペース]の[測量]タブでは、SQL CE データベースには未更新を示す黄色の警告アイコン が表示されます。未更新のデータベースを使用しようとすると、Autodesk Civil 3D データベース マイグレーション ユーティリティをダウンロードしてインストールするように求めるプロンプトが表示されます。データベースは、SQLite に更新するまでは使用できません。

重要: Microsoft Access で作成した旧式の測量データベースは、Civil 3D の[ツールスペース]の[測量]タブには表示されません。Autodesk Civil 3D 2020 より前の Civil 3D バージョンで Microsoft Access データベースを SQL CE 形式に変換し、さらに、Civil 3D で SQLite 形式に更新する必要があります。

測量データベース マイグレーション ユーティリティは、https://www.autodesk.com/civil3d-survey-database-migration-utility-jpn から個別にダウンロードできます。

重要: マイグレートされたデータベースと、Autodesk Civil 3D 2019 以前のバージョンとの互換性はありません。

このユーティリティの使用方法の詳細については、「測量データベースを更新するには」を参照してください。

測量ファイルの場所

新しいバージョンの Autodesk Civil 3D に移行する際、次の測量ファイルの場所の指定が必要になる場合があります。

  • 測量ユーザ設定
  • 測量データベース
  • 測量機器データベース
  • 図形接頭語データベース
  • ラインワーク コード セット データベース

測量ユーザ設定

このファイルでは、測量データベース設定、測量機器データベース、図形接頭語データベース、その他の測量固有の設定の格納場所が定義されています。測量ユーザ設定を .usr_set ファイルに書き出し、このファイルを新しいリリースで再び読み込むことができます。

[ツールスペース]の[測量]タブで、左上の をクリックすると、[測量ユーザ設定]ダイアログ ボックスが表示され、以下の多くのデータベースの設定を指定したり、読み込み/書き出しのオプションを指定できます。

測量データベース

測量データベースは、.sqlite ファイルと .sdxx ファイルで構成されます。これらのファイルはプロジェクト フォルダに格納されています。測量データベースの場所は、[測量ツールスペース]タブで[測量データベース]コレクションを右クリックして[作業フォルダの設定]を選択することにより、指定します。または、Vault を使用している場合は、[プロスペクター]で、[プロジェクト]コレクションを右クリックして[プロパティ]を選択し、次にダイアログ ボックスで作業フォルダの場所を指定することによって行うこともできます。

測量データベース設定

測量データベース設定は .sdb_set ファイルに保存されています。このファイルは、測量データベースを右クリックし、[測量データベース設定を編集]を選択して、読み込みまたは書き出しを行うことができます。この操作は、あるリリースから次のリリースへのマイグレーションの一環ではありませんが、測量データベースで従来の測量データベースとの整合性を維持する必要がある場合に使用できます。

測量機器データベース

測量機器データベースは .edb_xdef ファイルに保存されています。既定の場所は、C:\ProgramData\Autodesk\C3D <バージョン>\jpn\Survey です。[測量ユーザ設定]でパスを指定するか、測量ユーザ設定を再読み込みして、測量機器データベースの場所を指し示します。

図形接頭語データベース

図形接頭語データベースは、.fdb_xdef ファイルに格納されています。既定の場所は、C:\ProgramData\Autodesk\C3D <バージョン>\jpn\Survey です。[測量ユーザ設定]でパスを指定するか、測量ユーザ設定を再読み込みして、図形接頭語データベースの場所を指すようにします。

ラインワーク コード セット データベース

ラインワーク コード セット データベースは、.f2f_xdef ファイルに保存されています。既定の場所は、C:\ProgramData\Autodesk\C3D <バージョン>\jpn\Survey です。[測量ユーザ設定]でパスを指定するか、測量ユーザ設定を再読み込みして、測量ラインワーク コード セット データベースの場所を指すようにします。

親トピック: Autodesk Civil 3D インストレーションの補足