回転順序を変更するツール、複数のスキン クラスタのサポート、スキン ウェイトを数字で表示する方法など、キャラクタ アニメーション ワークフローにいくつかの更新が施されました。


単一のジオメトリに複数のスキン クラスタを作成できるようになり、アニメータやリガーに新しい可能性がもたらされました。
複数のスキン クラスタを使用してデフォメーションをレイヤ化できます。たとえば、押し潰しと引き伸ばしのためのレイヤ、運動学的な動きのためのレイヤ、細部を表現するためのレイヤを作成するなどです。また、複数のスキン クラスタを使用することで、さまざまなニーズに合わせてウェイトを切り替えることが可能になります。該当するニーズとしては、技術的なニーズと芸術的なニーズのほかに、従来のペイント、ボリュームのウェイト付けなど、さまざまな技術の中から探したニーズや、派生したニーズなどがあります。
ほとんどのツールのオプション ウィンドウ(スキン(Skin)メニュー内)に、複数のスキン クラスタを操作するための設定が用意されています。「複数のスキン クラスタを管理する」を参照してください。
この機能を自分で試してみる場合は、AREA からインタラクティブ チュートリアルをダウンロードして開くこともできます。

回転を並べ替え(Reorder Rotation)を使用して、ジンバル ロックされた肩の回転順序を変更する
修正(Modify)メニューに回転を並べ替え...(Reorder Rotation...)という新しいオプション セットが追加されました。このオプションを使用すると、選択したオブジェクトの回転軸を変更したり、それぞれのジンバル ロックの可能性を評価して表示することができます。
コントロールをアニメートした後にコントロールの回転順序を変更する場合、またはオブジェクトのポーズを変更しない場合は、回転順序変更のオプション(Reorder Rotation Options)を使用します。
「回転順序変更のオプション」を参照してください。

さまざまなジョイント描画スタイルのウォークスルー
描画スタイル(Draw Style)メニューからジョイント(Joint)を選択すると、球のみが表示されます。(ボーン(Bone)を選択すると、球と円錐が表示されます)。
このジョイントの描画スタイルは、ジョイントのインフルエンスを表示するのが難しい小さな領域で複数の子ジョイントを持つリグを操作する場合に便利です。
| 新しいノード | |||
|---|---|---|---|
|
absolute |
cos |
log |
pi |
|
acos |
determinant |
max |
power |
|
and |
equal |
min |
round |
|
asin |
floor |
modulo |
rotateVector |
|
atan |
greaterThan |
multiply |
sin |
|
atan2 |
inverseLerp |
negate |
smoothStep |
|
average |
length |
normalize |
sum |
|
ceil |
lerp |
not |
truncate |
|
clampRange | lessThan |
or |
tan |

既存の 2 つのリグ テンプレート(CharacterControlsConfig.xml と CustomRigControlsConfig.xml)に加えて、新しい HumanIK キャラクタ テンプレート FullRigControlsConfig.xml が追加されました。この新しいテンプレートにより、脊椎、首、手と足のジョイント、追加の肩ジョイント、追加の指と足のボーンをすべて含む包括的なリストが提供されます。
新しい FullRigControlsConfig.xml テンプレートをロードするには:
> 編集 > カスタム リグ > UI 設定のロード(Edit > Custom Rig > Load UI Configuration)を選択します。
既定では、キャラクタ コントロール テンプレートはインストール中に CharacterControls フォルダに作成されます。これらのファイルを使用して、コントロール(Controls)タブおよびカスタム リグ(Custom Rig)タブに既定のレイアウトが作成されます。

前と後: トランスフォームをデフォメーションとして使用(Use Transform As Deformation)アトリビュートとドライバ クラスタ行列(Driver Cluster Matrix)アトリビュートを適用した場合と適用しなかった場合の複雑なデフォメーション
近接ラップ(Proximity Wrap)ドライバを使用して、proximityWrap が inputGeometry のデフォメーションに影響を与える方法をコントロールする新しい方法があります。ドライバ頂点は、ドライバのデフォメーションやトランスフォームによって移動できます。
この新しい機能は、ドライバの頂点の位置を使用して inputGeometry を変形するメソッドを扱います。
これらの変更のデモについては、「近接ラップ(Proximity Wrap)デフォーマのグローバル スケーリング(Global Scaling)設定」を参照してください。
トランスフォームをデフォメーションとして使用(Use Transform As Deformation)オプションは、近接ラップ オプション(Proximity Wrap Options)および近接ラップ ドライバ(Proximity Wrap Drivers)ウィンドウにあります。
新しい行列設定が aimMatrix ノードと blendMatrix ノードの両方に追加されました。SpaceMatrix は、入出力を乗算する一連の行列前と行列後の浮動小数点数です。これにより、追加の multMatrix ノードを使用しなくても、設定を作成することができます。
「行列操作ノード」を参照してください。
新しい相対空間モード(Relative Space mode)メニューが UVpin および Proximitypin デフォーマとアトリビュート エディタ(Attribute Editor)の skinCluster ノード オプションにも追加されました。
相対空間モード(Relative Space mode)メニューを使用して、ノードを評価するる空間を選択します。
ローカル(Local)
ワールド(World)
カスタム(Custom)
ワールド(World)は既定の設定で、ローカル(Local)はジオメトリ空間を評価に使用して、ジオメトリが移動しても二重の変形/トランスフォームが発生せず、カスタム(Custom)では空間として外部マトリックスを追加できます。これらのオプションを使用すると、ジオメトリの親を移動したときに二重のデフォーマやトランスフォームが発生する問題を回避できます。
ジオメトリに変換のローカル値がない場合、オブジェクトはジオメトリではなく、ジオメトリの親にペアレント化されます。
「UVpin オプション」、「近接ピン オプション」、および「skinCluster オプション」を参照してください。