マテリアルの断熱プロパティに対して詳細化された要素を使用する

床、壁、屋根などの建物要素を持つ Revit モデルのエネルギー解析を実行する場合、詳細化された要素のマテリアルの断熱プロパティを使用することができます。

エネルギー解析中に、建物要素に関連付けられている断熱プロパティを使用することで、よりリアリスティックな結果が得られます。

注: モデル内のすべてのマテリアル断熱プロパティを完全に把握していて、それらのプロパティがエネルギー シミュレーションの実際の建築プロパティに対応していることが確実にわかっている場合に限り、[エネルギー詳細設定]ダイアログの[詳細化された要素]設定を使用してください。モデル要素内のマテリアル断熱プロパティ データの品質が確保されていない状態でこの設定を使用すると、モデルでエラーが発生したり、シミュレーションの動作が不安定になる可能性があります。たとえば、要素の熱容量が非常に高い場合や非常に低い場合(要素の断熱材の厚さが 1mm しかない場合や、鉄骨の直径が 6 インチもあるような場合など)、シミュレーションの実行中に、要素が薄すぎるまたは厚すぎるということを通知するエラーが表示されます。

エネルギー解析にマテリアルベースの断熱プロパティを使用するには

  1. 建物モデルを表示するビューを開きます。
  2. [解析]タブ [エネルギー最適化]パネル (エネルギー設定)をクリックします。
  3. [エネルギー設定]ダイアログの[他のオプション]で、[編集]をクリックします。
  4. [エネルギー詳細設定]ダイアログで、[詳細要素]を選択して、[OK]をクリックします。
  5. 次のように、マテリアルベースの断熱プロパティを要素に追加します。

壁、床、屋根などの要素にマテリアルベースの断熱プロパティを追加するには

  1. 建物モデルを表示するビューを開きます。
  2. 壁などの建物要素を選択します。
  3. プロパティ パレットで [タイプ編集]をクリックします。
  4. [構造]で、[編集]をクリックします。
  5. [アセンブリを編集]ダイアログで、[マテリアル]列の をクリックします。
  6. [マテリアル ブラウザ]で、+ [断熱]をクリックして、断熱プロパティを表示および編集します。
  7. [適用]と[OK]をクリックして、ダイアログを閉じます。
  8. [OK]をクリックして、[アセンブリを編集]ダイアログを閉じます。
  9. [タイプ プロパティ]ダイアログの[解析用プロパティ]で、断熱プロパティの[熱伝達係数(U)]、[熱抵抗]、[熱量]が自動入力されていることに注目してください。
  10. エネルギー解析に断熱プロパティを必要とする各要素で手順 2 ~ 9 を繰り返します。

マテリアルベースの断熱プロパティを窓に対して設定するには

  1. 建物モデルを表示するビューを開きます。
  2. 窓を選択します。
  3. プロパティ パレットで [タイプ編集]をクリックします。
  4. [解析用プロパティ]の[解析用性能]でグレージング タイプを選択します。

    グレージング タイプの前提条件については、このファイルをダウンロードしてください。

  5. [適用]と[OK]をクリックして、ダイアログを閉じます。
  6. [タイプ プロパティ]ダイアログの[解析用プロパティ]で、断熱プロパティの[熱伝達係数(U)]、[熱抵抗]、[熱量]が自動入力されていることに注目してください。

マテリアルベースの断熱プロパティをカーテンウォールとカーテン システムに対して設定するには

  1. プロジェクト ブラウザのファミリ リストで、目的のガラスはめ込みパネルを開きます。
  2. パネルのプロパティを開き、[解析用プロパティ]の[解析用性能]でグレージング タイプを選択します。

    グレージング タイプの前提条件については、このファイルをダウンロードしてください。

  3. [適用]と[OK]をクリックして、ダイアログを閉じます。
  4. [タイプ プロパティ]ダイアログの[解析用プロパティ]で、断熱プロパティの[熱伝達係数(U)]、[熱抵抗]、[熱量]が自動入力されていることに注目してください。
ドア タイプ、窓のタイプ、およびカーテン パネル タイプの断熱プロパティを定義する際の柔軟性を高めるには、[次による断熱プロパティの定義]で適切なオプションを選択します。
注: このパラメータを使用するには、[エネルギー設定]ダイアログの[マテリアルの断熱プロパティ]セクションを、[詳細化された要素]に設定する必要があります。

次回エネルギー最適化を実行するとき、詳細化された要素に対するマテリアルベースの断熱プロパティがエネルギー解析で使用されます。このデータが含まれていない要素に対しては、選択したスキーマティック タイプまたは既定のコンセプト タイプを使用して、シミュレーションが実行されます。