パフォーマンスに対する悪影響を緩和し、MEP プロジェクト ワークフローを効率化するためのビューの設定方法を紹介します。
[モデル グラフィックス スタイル]設定は、スクロール、画面移動、ズームなどのビュー操作に関するパフォーマンスに影響を及ぼします。ビュー内で要素が重なった場合、ギャップや隠線処理を動的に生成する必要があることから、隠線処理スタイルには多くの処理能力が必要になり、その結果として多数の要素が表示されているビューのパフォーマンスが著しく影響を受けます。
モデリング ビューとシート ビュー
プロジェクトのワークフローを効率化するには、建物の同じ領域にモデリング ビューとシート ビューの両方を作成することをお勧めします。
- ワイヤフレーム表示スタイルを使用するようにモデル ビューを設定する。
- 設計図書用の隠線処理表示スタイルを使用するようにシート ビューを設定する。
- シートに従属ビューを使用する。これにより、複数のビューで、1 つのレベルに属する複数の領域を、注釈を重複させる必要なく表示することができます。
- ビューに適切な名前を入力し、モデル ビューとシート ビューを区別できるようにする。これにより、設計図書が閲覧者にとってわかりやすい構成になるので、意図したとおりに使用されることが見込めます。
- 設計図書の作成中に整合性と効率性を確保するために、ビュー テンプレートを使用する。
- ダクトおよび配管に対して塗り潰し機能を使用するのは、ワイヤフレーム表示スタイルを使用するモデリング ビューに限定する。
隠線処理のパフォーマンスを最適化する
隠線処理の表示スタイルが有効になっているビューでは、ビューに表示される面の数によってパフォーマンスが直接影響を受けます。要素は
Revit のビューでは 2D の線分として表示されますが、モデルは複数の面でできた複数の 3D オブジェクトから構成されます。
- 多数の線分表現があるとパフォーマンスが低下するため、[細部詳細]レベルは必要な場合にのみ使用する。HVAC システムで作業する場合は、通常、配管が 1 本の線分で表される[標準]の詳細レベルで十分です。
- 建物設備設計のシート ビューでは、複雑な 3D コンポーネントの表示をオフにする。ファミリ定義で全体的なコンポーネントの形状を表現するには、モデル線分を使用します。シート ビューに設定した詳細レベルで、これらのモデル線分が表示されるように設定します。
- ビューの隠線で作業する際にドキュメント化の必要がない場合は、[機械設定]ダイアログで[内側ギャップ]と[外側ギャップ]の[機械非表示]の値に 0 (ゼロ)を指定する。[機械設定]ダイアログを開くには、[システム]タブ
[機械]パネル
(機械設定)をクリックします。
建物要素の表示を簡略化する
ビュー内部で維持しなければならない生成済みの表示要素を減らすことによって建物要素の表示を簡略化すると、パフォーマンスを向上させることができます。これを実現するには、ビュー内に表示される要素の詳細レベルを下げます。[表示]タブ
[グラフィックス]パネル
(表示/グラフィックス)をクリックします。[表示/グラフィックスの上書き]ダイアログの[詳細レベル]列以下にある[モデル カテゴリ]タブで、簡略化する不要な要素を指定します。
ビュー テンプレートでこれら個別の詳細レベル設定を行うと、プロジェクト全体の詳細レベルをすばやく簡略化することができます。